・この記事がお役に立てる人
・「北海道&東日本パス」を使った北海道旅行の実例が知りたい方
前の記事で「北海道&東日本パス」について紹介しましたが、今回は実際に私がどのように「北海道&東日本パス」で北海道を旅行したかの実例紹介です。
前回ご紹介した、「オススメする北海道周遊・最強ルート(猛者向け)」とは若干ルートが違いますが、具体的な写真も入れてご紹介いたします。ご自身のルート作成の参考にしていただけるとありがたいです。
それでは具体的に「北海道&東日本パス」を使った実際の旅行を見ていきましょう。
※ご参考:【北海道を旅行するならこの切符!】「青春18きっぷ」よりお得な「北海道&東日本パス」とは?
「北海道&東日本パス」を使った実際のルート概要
(ポイント)
・北海道新幹のみ利用し、北海道内の特急列車利用は利用しない
・帰路は女満別空港から飛行機を利用する
・川湯温泉(屈斜路湖)に立ち寄る
05:10 20:10 乗車時間:12時間32分
2日目:青森 → 札幌(北海道新幹利用)
05:41 17:07 乗車時間:7時間44分
3日目:札幌 → 稚内
06:00 19:49 乗車時間:8時間54分
4日目:稚内駅 → 宗谷岬 → 稚内駅(宗谷岬探訪)
9:39 10:29/11:14 12:14
稚内 → 旭川
18:03 23:40 乗車時間:5時間11分
5日目:旭川 → 根室
05:43 15:57 乗車時間:10時間14分
根室駅 → 納沙布岬 → 根室駅(納沙布岬探訪)
16:10 16:54/17:20 18:04
※バス停から納沙布岬まで徒歩5~6分。10分で写真撮影
6日目:根室 → 落石
08:25 08:45
落石駅→ 落石岬(徒歩)→ 落石駅(落石岬探訪)
08:45 09:55/10:05 11:15
落石 → 釧路 → 川湯温泉
11:24 13:18/14:16 15:47 乗車時間: 3時間45分
7日目:川湯温泉 → 網走
10:28 11:53 乗車時間: 1時間25分
網走駅 → 女満別空港(バス)
12:36 12:40
女満別空港 → 羽田空港 → 上野
15:05 17:00
(※JALマイレージを利用)
※最終日は飛行機を利用。鉄道ではキツ過ぎる
旅の目的
●現在の日本最北端「宗谷岬」制覇
40年以上前の学生のときに、稚内や利尻島は行っているのだが、宗谷岬には興味がなく行ってなかった。今回は全くの観光地だが、現在の日本最北端なので良しとしよう。
●巡礼の旅(岬巡りと温泉)
40年以上前の学生の時、バードウォッチングで初めて訪れた冬の北海道の主要ポイントの再訪。具体的には、納沙布岬、落石岬、川湯温泉(屈斜路湖)。風連湖まで寄れればよかったのだが。。。
他にも、利尻・礼文、羅臼や斜里、サロベツ原生花園(豊富)、浜頓別、オホーツク原生花園、などなど行きたいところは沢山あるが、次回と言うことで(次回があるのか?)。
●「オススメする北海道周遊・最強ルート」との違い
・北海道内の特急は未使用(稚内まで全て普通列車利用)
・川湯温泉で途中下車している
・砕氷船オーロラ号には乗船しない(流氷は十分見ているので)
・帰路は、女満別から飛行機(JALマイレージ)
※そのため、網走-札幌間は未乗車!
【実例】「北海道&東日本パス」を使った7日間の
1日目 東京-青森(511.1km, 乗車時間:12時間32分)
・さすがに青森までは遠い!
さすがに短距離の鈍行列車に揺られて青森までは長かった。
昔は上野発の夜行列車「八甲田」(快速)があったので酒飲んで寝てしまえば良かったが、今はそんな訳にもいかないのだ。
🎼上野発の夜行列車・・・といえば、津軽海峡冬景色で決まり
何が困るって、食事とトイレ(大)。
乗り換え時間が短い場合が多いので、なかなかトイレや駅での食事がしにくいのである。
だいたいの車両はトイレがついているので小は問題ないが、大となると揺れる列車ではなかなか辛いものがある。食事も混んでいるとコロナ下では食べにくい。
・いわて銀河鉄道への乗継は距離がある
線路は繋がっているはずなのに、何故こんなに歩かせるの?というくらい歩いた。乗り換え時間が短いと結構厳しいかも。
・青森駅前の残雪はかなりのもの
やっと到着した「青森駅は雪の中」だった(津軽海峡冬景色の歌詞のつもり)。
一日が移動だけで終わったが、さすがに12時間以上も列車に乗ったら、ホテルのベッドでも体が揺れていた。
【宿泊】
・アパホテル青森駅東
普通のアパホテル、大浴場なし。
2日目 青森-札幌(489.3km, 乗車時間:7時間44分)
(注:新函館北斗から函館駅まで戻っている)
初めての北海道新幹線&青函トンネル
朝の6時前に新幹線の特定特急券が買えるのか心配したが、全くの杞憂だった。
しかり「みどりの窓口」は早朝から開いていた。問題は特定特急券の値段。大した距離でもないのに4,000円。高いね!と言ったら、駅員の人が、まあ内地の5割増しかなぁ、と言っていた。JR北海道も大変なのだろう。JR北海道には無くなって欲しくないので仕方ない。
初めての北海道新幹線&青函トンネルはとても快適だった。朝ごはんもガラガラの車内で食べられてよかった。
函館駅まで戻ると、ガチな名前のホテルに癒される。
・最低の鉄っちゃん達。気をつけよう。
最近の鉄っちゃん達の評判は芳しくない。線路に立ち入ったとか、通行の邪魔になるとか、宜しくない評判は良く聞くとおり。ローカル線の車内でも同様で、自分勝手で周りの迷惑顧みない輩は一定数存在する。
今回も特に困ったと思ったのは、「歩きながら車内を動画撮影する」奴が後を絶たないことだった。社内風景を撮りたいのだろうが、乗客のプライバシーも糞もあったものではない。
・長万部は吹雪だった
「長万部」、なかなか風情のある名前である。
しかし、駅前には何もない。こんなところに3時間も乗継時間があるのも酷だ。昼飯に駅前食堂で蕎麦を食べたらもうやることが無い。外は吹雪なのでさすがに街を散策する気にもならない。
まあ、こんなこともあるのがローカル線の旅だ。
※北海道新幹線が札幌まで開通すると、長万部-小樽が廃線になるらしい。寂しい限りだ。
札幌は大雪で大変なことになっていた
何年かぶりの札幌。かなり頻繁に仕事で来ていたものだ。あの東北最震災のときも札幌のオフィスで遭遇、20階だったので大揺れしたのを覚えている。
ホテルは札幌駅北口、ほとんど南口なのであまりなじみが無い。駅を出ると背の高さ位の雪・雪。これは結構なものだ。ホテルの人に聞くと今年は雪がとても多かったらしい。
【宿泊】
・ビジネスイン ノルテⅡ
普通のビジネスホテル。可もなく不可もなく。朝食付き(らしい)。
3日目 札幌-稚内(396.2km, 乗車時間:8時間54分)
旭川ならラーメンでしょ!
旭川で乗継に長い待ち時間。
旭川ならやっぱりラーメンだろう。塩ラーメンの山頭火が有名だが、地元では「青葉本店」が有名らしい。11時半の電車に乗らないといけないので大丈夫かと思ったら、なんと朝10時から開いているようだ。
開店時間から多少ずらして入店すると、客がひとりのみ。気の良さそうなおばあさんにカウンター席を案内されて、有名な「醤油ラーメン」を注文。さすがに美味しかった。美味しいと言われるだけのことはある。
旭川に行ったときはぜひ!
名寄の町は閑散としていた
名寄の駅前は誰も歩いていなかった。車社会なので当然だが、寂しいものだ。平日のためか駅前の商店街もひっそり。何気なく歩いていくと大きなスーパー。
日本だと地方のスーパー、海外だと市場に目が無い。さっそくインしてみると、衣料品なども扱う複合店だ。地元の海産物の種類が豊富で楽しい。酒のつまみに「サンギ」を買って帰る。
音威子府駅はなつかしさ満開
音威子府は思い入れのある駅だ。
音威子府は今は廃止された天北線の分岐駅。天北線に乗って浜頓別の原生花園などにも行ったものだ。。
大雪の中、時間があったので駅舎に入ってみると、天北線関係の記念館になっていた。昔の記憶が蘇るが、当時は電車なんかどうでも良かったような気がする。
稚内の寒さには仰天だ!
稚内駅を出たとたん身震いした。
こんな寒さは久しぶりだ。何と言っても冷たい風が半端なく強い。急いでダウンを着こんだ。宿のドーミーインまで5分くらいだが、寒いためかすごく長く感じた。
ドーミーインの露天風呂で生きた心地がした。
【宿泊】
★ドーミーイン稚内
屋上に天然温泉の露天風呂があって最高(風が強くてちょっと寒いが)。チェックイン時に発泡酒サービスあり。夜食に無料のラーメンが食べられる。部屋も広くて値段の割にお得感がある。
4日目 稚内-旭川(259.4km, 乗車時間:5時間11分)
念願の宗谷岬は寒かった!
宗谷岬までは稚内駅からバスで1時間ほど。結構簡単に行ける。同乗者は10名ほど、みんな宗谷岬がお目当てだ。バスは宗谷岬の目の前に止まる。宗谷岬では我先に写真を撮るが、10分もすればやることがなくなる。強烈な風でメチャクチャ寒いし、もはやそこに留まる理由がなくそそくさと退散することに。
帰りのバスが来るまでオンボロな待合室で待つことになる。
鹿児島・枕崎から続く線路の終端地は快適な建物だった
稚内駅には線路の終端がある。これが立派な建物の中から見れるようになっていて、わざわざここが北の終点である旨の説明がある。
稚内駅は複合施設の中にちょこっとだけ居候しているような駅である。メインは市の市民交流のための複合施設で映画館とかも入っている。電車の待ち時間を過ごすのに重宝した。スマホの電源も室内にある。
再び旭川。滞在時間は6時間もない
夕方に稚内を出て、深夜に旭川到着。駅前ホテルに12時過ぎにチェックインして、翌日は6時前にチェックアウトだ。
ここもホテルの最上階にお風呂があった(温泉ではない)。ラッキーということでサッと風呂に入って爆睡。
【宿泊】
★ワイズホテル旭川駅前
本当の駅前。駅舎に隣接しているので超便利。大浴場あり。
5日目 旭川-根室(444.0km, 乗車時間:10時間14分)
富良野は意外に大きな町だった
富良野市といえば、「北の国から」が有名。
そのためか、ど田舎のイメージがあったが、駅前はホテルなどが林立して超都会。イメージが変わった。
たぶん、この一帯の中心都市なのだろう。
根室本線 東鹿越駅~新得駅間はバス代行輸送だった
なぜか全員下車して代行バスに乗せられた。
バスは律儀に鉄道駅を順番に回っていく。確かにこれなら鉄道いらなくね?と思ってしまう。どうせ一両の車両なので1台の大型バスで乗り切れてします人数だ。
そしてバスは、鉄道員(ぽっぽや)の舞台となった「幌舞駅(実際の駅名は幾寅駅)」へ。へえー、と思いながらバスから写真をパチリ。
納沙布岬では26分間の勝負だ
納沙布岬への最終バスに乗った。
これで行くと帰りのバスまで26分間の余裕がある。この間に納沙布岬灯台まで行き記念写真を撮る算段。
だが、40年ぶりの納沙布岬の方向がわからない(灯台が建物の陰で見えなかった)。逆方向に歩いてしまい、約3分間のロス。方向を再確認して年甲斐もなくダッシュ!
無事記念写真(灯台の先の部分も)を撮って、5分前にはバス停に無事戻れた。
夕食は根室の海鮮を満喫
宿の近くにいろいろ料理屋があって助かった。何を食べても美味しかった。地酒もおいしい。
ただマンボウのため、夜8時でオーダーストップだったのであまりゆっくりできなかったのは残念。
【宿泊】
★ネムロマン
昔はやったユースホステルの民間版みたいな感じ。
大きめのドミトリーでシャワー、トイレ共同。湯船はない。朝食付き。
6日目 根室-川湯温泉(218.9xkm, 乗車時間:4時間05分)
因縁の川湯温泉(屈斜路湖)
忘れもしない、1978年2月28日に東西線が爆弾低気圧による竜巻で転覆事故を起こした。
そしてその強烈な低気圧がさらに威力を増して北海道へ来たとき、ちょうど川湯温泉(屈斜路湖)に来ていた。
迎えのバンがみるみる雪に埋もれ、ジープで救出されるハプニング。宿泊した屈斜路湖ユースホステルは一晩で1メートル以上降った大雪で外に出れなくなった。結局、宿泊者みんなで国道までの40メートルを雪かき。午前中一杯かかったが、昼食はタダになった。良い思い出だ。
川湯温泉のお湯は強烈だった
川湯温泉街の中でも特に酸性の強い湯として知られているのが今回宿泊した、「お宿欣喜湯(おやどきんきゆ)」。pH1.73というその強い酸性湯はただものではない(レモンより酸っぱいらしい)。
宿にチェックインしたとき、温泉専門の人が温泉案内をしてくれた。要は、温泉成分が強すぎるので最後に温泉成分を洗い流してください、とのこと。
そんなもんかと思って温泉に入ってみたら、1分もしないうちに皮膚がピリピリ痛い。ウソだろー!と思ったが我慢できずに「わかし湯」へ。これは温泉ではなく、ただのお湯。桶での上がり湯くらいでは間に合わないので、沸かし湯の浴槽が用意されているのだとか。納得。
結局、食事前、夜、朝の3回入浴した。
温泉街から屈斜路湖の道は変わっていない
温泉街から屈斜路湖へ続く道は44年前と変わっていなかった。
この道を何回も往復して、クマゲラ(日本最大のキツツキ:天然記念物)を見たんだよなぁ、と思いながら歩いた。さすがにクマゲラには出会わなかったが、キツツキ類は相変わらず多かった。
【宿泊】
★お宿 欣喜湯
値段は張るが、満足度MAX!
7日目 川湯温泉-網走(79.8xkm, 乗車時間:1時間25分)
朝湯三昧
久しぶりに朝ゆっくりできた。
さすがに温泉旅館、昨日の夕食も食べきれないほど豪華だったが、朝食バイキングも種類が多すぎて大変なことに。
朝から和洋中華、蟹汁とかでお腹が一杯。
懐かしの原生花園
オホーツク海に面する原生花園駅。
ここも40年以上前の冬に訪れたところ。今回は途中下車する時間もなく、電車から見るだけだ。
これが見納めかもしれない。
女満別空港は結構混んでいた
蔓延防止法の下、空いているかと思いきや、空港は結構な人混み。
早めに空港に着いたが、空港ラウンジがない。超ローカル空港あるあるである。仕方ないので缶チューハイを買って登場ロビーで飲み始めた。同じように手持ち無沙汰のサラリーマンたちもサッポロ Classic を飲んでいる。
さすがに老体なので、飛行機では爆睡した。
まとめ
さて皆さん、いかがでしたか?
『【詳細ルート解説!】「北海道&東日本パス」を使ったシニアの北海道旅行はこうなった』をご紹介しました。これから北海道旅行をする上での参考になったでしょうか。
私のルートでは最後の2日間は使い倒すほど乗っていませんが、前回サンプルに出したルートのように札幌まで行けば使い倒すと言えるかもしれません。
もっと猛者の人は、上野まで鈍行で帰るかもしれませんね。私にはとても無理ですけど。
前の記事でも書きましたが、我々のような定年退職者は残り時間が少ないので、やりたいことを早くやってしまわないとお迎えが来てしまいます。いろいろ制約もありますが、3回目のワクチンを打ったなら、コロナには十分気を付けて行きたい所へは行ってもよいのではないでしょうか(もちろん自己責任で)。
もうすぐ GoToも再開という話もちらほら出ていますので、GoToが再開された暁には、ぜひ当記事を参考にしていただいて北海道へ出かけていただければ幸いです。
「北海道&東日本パス」についての詳しい解説はこちらの記事を参考にしてください。
では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。
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