・はじめに
はっきり言って、我々シニアには「衝撃」です。
老化は「病気」であって、治すことができると言ってます。
ポイントは、「寿命を延ばす」だけではなく、「人は若返ることができる」と述べています。
これって古今東西、”いにしえ”の時代から、ときの皇帝たちが金に糸目をつけずに探し求めた『不老不死』そのものです。
もうほとんど、「怪しい健康食品販売」の類かと。詐欺師か?と疑いたくなりますが、著者は著名なハーバードの教授なんですけど。
本当にそうなるのか何とも言えませんが、とりあえず見ていきましょう。
LIFE SPANの読み方
第一部は、はっきり言って難しい。
というか、話がだらだら長く、ころころ展開し、かつ専門用語が出てきてついていけません。
中田のYouTubeを見ましたが、「老いのメカニズム」の部分は言ってることは正確ではないです。(単純化しすぎて本の内容と少し違っている)
結論としては以下。
「長く生きるためにどうしたら良いか」についてだけ知りたいなら、第2部の第4章と第5章を読みましょう。
究極の結論は、”おわりに”のところの、「私が実践していること」
を読めば、結論が書いてあります。
(ただ、何故なのかは理解できませんけど。。。)
老化とは何か?
人間の寿命とは
現在は120年が人間の寿命の限界と言われています。
※現在の最高齢は、フランスの女性:ジャンヌ・カルマン(122年164日)。ただ、2019年より疑義が生じている模様。
※現在の世界最高齢は、田中 カ子(たなか かね)さん118歳。日本歴代最高齢でもある。
しかし、この本で何がすごいか?
寿命に限界はない、と言い切ってます。
『老化は必然だと言っている奴がいたら、無知だ!』
とまで言ってます。大丈夫でしょうか。。。
この本では、もうすぐ誰でも元気に120歳まで生きられる。また、健康寿命が伸びて、寿命と変わらなくなる。つまり、晩年の苦痛を伴う期間が短くなると言ってます。
「老化」は病気なのか?
コロナ前、病院はどこも老人であふれていました。
ガン、心臓病、高血圧、糖尿病、アルツハイマー病などなど。歳を取ると、いろいろな病気の一つや二つにはかかって、病院通いが始まります。
(私はまだ、病院通いになっていないので助かってますが。。。なってたら、セブなんかに居られないです。)
でも、本書ではこれらは「対処療法」に過ぎない、といってます。ガンならガンだけの治療、心臓病なら心臓病の治療。一見当り前ですが、これらの病気の根本原因は「老化」であり、その「老化」が治療できたら全てが治療できる(それらの病気にならない)、と言っています。
また、今は対処療法だから”もぐらたたき”になり時間も手間も費用もかかるのだ、と。
でも、今まで「老化」が病気だなんて、だれも思ってませんでした。「老化」は必然であり、生物の摂理であると。
本当に「老化」が病気で、治療できる薬ができたら、大変なことになりますね。
老いのメカニズム
人は何故老化するのか?
人の細胞は次々入れ替わっています。
日々新しい細胞になっているにも係わらず、皮膚などたるんでくる。明らかに子供の皮膚とは違います。
昔はDNAを複製する過程でエラーが発生・蓄積するためと考えられていましたが、元のDNAはデジタル情報のため劣化することはありません。
DNAに傷がつくことがあるが、エピゲノムというものによって修復されるのです。
問題は、エピゲノムが2つの役割を持っていること。
①上記の、傷ついたDNAの修復
②遺伝子スイッチの書き換え
→DNAからどんなタンパク質を作るか決める
分かりやすく言うと、エピゲノムは細胞が入れえ変わるとき、新しい細胞にどのような細胞になるのか指示をしているのです。
そのため、DNAがたくさん傷つくと、エピゲノムは修復を優先するため(生命維持のため)、新しい細胞への指示がおろそかになり、意図しない出来損ないができてくる。
これが老化の根本原因。
DNAが傷ついたことは直接原因ではなく(遠因ではあるが)、エピゲノムが正しく指示できなかったことが原因。
DNAとエピゲノム
・DNA(AGCT)デジタル情報
情報は劣化しない
・エピゲノム アナログ情報
※環境変化に対応するためには優位
①遺伝子スイッチを書き換える(生殖の調整)
→DNAからどんなタンパク質を作るか決める
(正確にはどの部分のDNAを使うかの、スイッチをのオフ・オンを決める)
②DNAの修復を行う
これでも正確ではないです。(相当端折っている)
直接読まれることをお勧めします。
健康長寿を実現するめに取り組めること
結論は、体に「ストレスをかける」こと。
食べる量を減らすことと断食
一般的な許容限度以上に度々体を欠乏状態に追い込むこと
栄養失調にならない程度にカロリー制限する。
食事量を減らすことは確実に良い。
ただし、栄養失調や飢餓状態ではいけない。
やりかたはいくらでもある
カロリー制限でなくても、間欠的断食をすることは画期的な健康増進法である。
アミノ酸を制限する
肉でなく植物から必須アミノ酸を摂取すること。
鶏と魚は良いという説もあるが、この本では否定している。
運動する
頻繁に運動する人のテロメアは長い(テロメア:染色体の末端構造)
座りがちな生活をする人のテロメアは相対的に短い
高齢者に最も有効なのは、高強度インターバルトレーニング(HIIT)。心拍数や呼吸数の上昇を伴うのことが良い。
寒さに身をさらす
長寿遺伝子を働かせるには、快適とはいえない温度に身をさらすのも1つの有効な手段
→体が「ホメオスタシス」を求めて、長寿遺伝子が活性化する。特に寒いときが有効
サウナ(熱さ)
低温よりもまだ有効性ははっきりしない。
多分良い効果があると考えられる。
しかし、熱的中性圏(熱帯?)ばかりで生涯を送っているとろくなことはない、と言っている。
つまり、セブでぬくぬく過ごしていると早死にするということか?
タバコや有害な化学物質、放射線は老化を早める
いずれもDNAを損傷させる大きな原因となり、エピゲノムに激務をさせることで、結果として老化を早めることになる。
老化を治療する薬
本書で述べられている薬になります。
日本でサプリとして販売されているものについては、Amazonのリンクを貼っておきました。
・メトホルミン(糖尿病治療薬)
基本的に医者から処方される薬です。日本では正式なサプリおしては販売されていないようです。
※インターネット通販ではジェネリック製品を売ってますが。。。輸入品のネット薬は偽物が多いという噂ですのでお気を付けください。
・ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NMN)
人間の細胞内でも作成される
アボガド、ブロッコリー、キャベツなどに含まれる
サプリメントとしても正式に販売されている
・レスベラトロール(赤ワインに含まれる抗酸化物質)
いかにも赤ワインのエキスで体に良さそうですが。。。
まとめ
なかなか難しい本でしたが、いかがでしたか?
「【衝撃!】 LIFE SPAN(ライフスパン) 老いなき世界とは?」をご紹介しました。
老化が今後どのようになっていくのかを考える上での参考になったでしょうか?
私自身としては、「老化」への確実な対応方法を早く確立して欲しいと願います。まだ間に合うので。。。
あと20年位の間にどうにか開発できてくれば、ギリギリで間に合うかも。長く生きたからどうだということは無いのですが、若さを取り戻してくれるのであれば、それに越したことはないですよね。
最後に、この本をご紹介して終わりにしたいと思います。
少し厚くて(長くて)読みにくい部分もありますが、全体として非常に興味深い内容でお勧めできる本です。ぜひ、ご一読を。
では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。
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