(この記事が役に立つ人)
・60代だがネパールのレッキングに挑戦してみたい人
・アンナプルナベースキャンプ・トレッキングの実際を知りたい人
アンナプルナベースキャンプ(通称ABC、標高4,130m)は、ヒマラヤ、ランタンと並ぶネパール・トレッキングの王道です。
8,000メートル級のアンナプルナ連山に囲まれたベースキャンプは息をのむ景色。そのような場所まで60代後半のジジイがトレッキングができるのか?
結果として、60代後半の私でもなんとかアンナプルナベースキャンプに辿り着くことができたのです。
この記事を読むことで60代のジジイがどのように、アンナプルナベースキャンプまでたどり着いたのか、その具体的な道程が分かります。
ネパールのレッキングに興味のあるシニアの皆様が、実際にチャレンジするキッカケとなれば幸いです。
・筆者はバンコク在住(バンコク起点で記載)
・トレッキング時期は10月末~11月初(最高の季節)
※少し時期がズレると装備が異なってくる
・トレッキングに備えてのトレーニングはしていない
※趣味で毎日1,000メートル泳いではいるが
1.プロローグ
(1)カトマンズ到着
飛行機からヒマラヤ山脈が見えて来ると再びネパールに戻ってきたことを実感する。
コロナ騒ぎで延び延びになっていたが、やっとアンナプルナベースキャンプ(通称ABC、標高4,130m)にチャレンジすることができた。年齢的に60代後半となり体力的にもギリギリのタイミング。今回を逃せば後が無いという決死の覚悟で臨む?
今回は超ピークシーズンなのでカトマンズの旅行会社の個人ツアーを利用することにした(私とガイドの2名のパーティー)。今年から外国人はガイド同伴が必須となるなど何かと面倒になったこともある。カトマンズ入りからパーミット取得、ABCトレッキング、そしてカトマンズへの戻りまでパッケージされていて楽ちんなのだが(値段は後述)。。。
カトマンズのトリブバン空港でピックアップしてもらい直接宿へ。そこで旅行会社に支払、両替(3万5千円)、必要器材の調達をした。明日はバスでポカラへ移動する。
なお、現地で購入した器材は以下の通り。
・速乾性の長袖Tシャツ2枚(意外とよかった)
・ストック2本(日本の自宅に置いたままだったので)
・水筒1L。(ペットボトルでも代替可能だった)
・手袋(念のため安いのを購入)
・高山病の薬(念のため)
ダウンジャケットは The North Face, Tシャツは Patagonia だが、間違いなくパチモンだろう。(これだけ買って約8,000円だ)
(本日の宿)
カトマンズ(タメル地区):Karuma Hotel
※約3,000円程度の一般的な安宿(泊まるだけなら十分)
(2)ポカラへ移動
(写真:交通止めで大渋滞となる)
宿の人の案内で朝7時15分に宿を出て5分ほど歩くと、ツーリスト・バスがごちゃごちゃいる通りに出た。その中のボロくて汚いバスが私の乗るバスだった。
バスは予定通り7時半に出発したが、カトマンズ市内をぐるぐる回り、乗客を拾っていく。本格的にポカラに向かい出したのは8時半くらいだったろう。途上国のバスあるあるだ。
しばらくバスは順調に走ったものの、途中から道路工事が多くなり、片側相互通行でかなり時間を浪費、果ては停止ロープが張られ車の走行が全面ストップ!
何とここで1時間余りの停車を余儀なくされた。オシッコに行きたくなったのでその辺の崖ですることに。。。
こんなことを繰り返すうちに辺りはだんだん暗くなり、ついに出発から11時間以上経過。ポカラのツーリスト・バスターミナルにすべり込んだのは夜の7時を過ぎていたた。迎えが来ているか心配だったが、担当ガイドが待っていてくれて助かった。(まあ、飛び込みでどこでも泊まれるのだが)
ガイドに連れていかれたホテルは中華系?らしいが、部屋が窓ナシ!あり得ないだろうと文句を言い替えてもらったが、後で気づくと天井は雨漏りだらけ。トホホ。
救いは、歩いてすぐのところにダルバートの有名店があったこと(値段も高くない)。食事は助かったなあ。
(写真:ポカラへ移動途中のドライブインでダルバートを食す)
(本日のホテル)
ポカラ・レイクサイド Hotel Beijing Lu
(1,000円程度の超安宿。ネパール人の団体がウルサかった。西洋人の客もいた。一泊だけなので我慢した)
2.アンナプルナベースキャンプ トレッキング
(写真:アンナプルナ全体地図)
(チョムロンからの標準走破時間。チョムロンから13時間半でABCまで到達できる(まあ、1日では無理だけど))
上記の地図はほぼ正確(巷には不正確な地図が多いのだ)。各村の位置関係、標高、標準走破時間などを把握することが重要。この地図を参考に記事を読んでいただきたい。
(1)第一日目(10月30日)
(写真:ジープでニューブリッジを目指す(ジープ車内から撮影))
※ニューブリッジの村は1,600m, 橋は1,300m程度
朝7時00分、ジープでホテルを出発。
途中で2名を拾い、同方向の客がいないか街中をうろついた後、約3時間かけてニューブリッジ到着。
※本来はナヤプルからトレッキング開始の予定だったが、距離的に楽なニューブリッジ起点に変更
午前9時30分、トレッキング開始。
まずは、長ーい吊り橋(ニューブリッジ橋)を渡り、それから目の眩むような石段を登る。各石段の高さは30~40㎝と結構な高さ。登りの石段が延々と続き、40分くらい登ったあたりでギブアップ。10キロ弱の荷物をガイドに持ってもらい、どうにか午前10時30分ジヌダンダの村に到着、そして昼食。
休憩後、チョムロンに向けて出発。チョムロンまでの道は多少のアップダウンはあるが、日本の普通の山レベルだ。ただ日差しがキツく暑くて汗をかきまくり。トレッキング初日のためか足に結構きたが、どうにか走破。13時30分頃チョムロン到着。
チョムロンでは洗濯(冷たい!)をしてホット・シャワーを浴びる。極楽。。。明日からが本番のため酒は控える。
とにかく人がメチャクチャ多い。やはり超ピークシーズンだ!
(写真;ニュー・チョムロン・ゲストハウス)
(本日の宿)
・ニュー・チョムロン・ゲストハウス
オーナーが片言の日本語を喋っていた。結構気遣ってくれてよかった。設備は普通かな。
ホットシャワー完備、洗濯も可能。
充電や飲料水は有料の表示があったが、払ってないかも。。。
(2)第二日目(10月31日)
(写真:記念碑+アンナプルナ・サウス)
朝7時30分出発。前日痛めた足が気がかりだったが、どうにか順調に歩ける。荷物は必要最低限な物に絞り、ガイドに持ってもらう(残りはチョムロンの宿に預かってもらった)。
本日の宿泊予定のバンブーに11時40分到着。足はなんとなく大丈夫のようだ。昼食後ガイドと話してヒマラヤまで行くことに急遽決定。何だかんだで結構距離をかせいだ!
ヒマラヤの村までかなり遠く、15時20分やっと到着。しかーしここで大問題発生!大量の人が押し寄せたため、なんと「ベッドが無い!」のだ。
すったもんだした結果、どうにか大部屋ドミトリーの入り口(寒い)付近にベッドを確保できた。それは良いのだが、人が多すぎてシャワーどころの話ではない。仕方なく、ウェットティッシュで体を拭いて我慢する。
居場所が無いので食堂(結構大きい)にみんな集まるのだが、いかんせん寒い。暖房がないのである。特に足が寒くて難儀した。上はダウンで大丈夫。ガイドに聞いたら宿泊者みんなで金を出せば暖房をするらしい。
やることが無いので文庫本を読んでいると、綺麗な中国人女性がかなりのご立腹。彼氏(?)とガイドがなだめるも効果なし。混雑のため相部屋になったのが気に入らないのだろうか。たぶん、かなりのお金を払っている雰囲気。。。
まあ、激混みなのでどうにもならないだろうけど、可哀想。
(写真:バンブーのロッジ)
(本日の宿)
・ヒマラヤの一番奥のロッジ(名前不明、写真は撮り忘れた!)
男女混合ドミトリーの大部屋に宿泊。ほとんどがネパール人。夜中いびきがウルサクて難儀した。
シャワーがあるか不明だった。充電は無料のようだった(充電したが払ってない)
食堂に人が入りきれず、外のテーブル等で過ごす人が続出!カオス状態。
(3)第三日目(11月1日)
(写真:マチャプチャレ)
今日はアンナプルナベースキャンプ(ABC)へのアタックの日である。この日のために体力作りや体調管理に努めてきたのだ。自然と気合が入る。
ただ、高度が初めての4,000m超えなので高山病が心配。一気に1,200mも高度を稼ぐのもどうなのかな?ガイドは能天気に問題無いと言う。
午前7時00分、ヒマラヤ出発。森林地帯を抜け10時30分、マチャプチャレベースキャンプ(MBC)到着。ただ、雲行きが怪しいのでMBCで一時待機してお茶を飲んで休む。
11時30分、雲が晴れてきたので、ABCアタック開始。MBCからABCまでは森林限界を超えて一面の原っぱになる。遮る物がないため風が強くなり頭が寒い。毛糸の帽子などを被ったほうが良いかも。
丘を越えるとそこは正に聖域。周りをアンナプルナの山々に囲まれて神々しい。やはり迫力は凄い。
13時28分、やっとの思いでアンナプルナベースキャンプに到着!(やったー!)
記念写真や映像などをたくさん撮る。
ここでまたもや大問題発生!満員でABCには泊まれないのだ。
仕方ないので、下まで降りてマチャプチャレベースキャンプで宿泊することに。まあ、こんなもんでしょう。
(写真;アンナプルナベースキャンプ・ロッジからマチャプチャレを望む)
(本日の宿)
・マチャプチャレベースキャンプ・ロッジ
3,600mにしてはまともなロッジだと思う。朝は氷が張っていた。飲み物や食事は高い。
デンマーク人のカップル、アメリカ人の年配女性との相部屋。ゆったりしていて快適だった。
居場所は食堂なのだが、足が寒くて難儀した。WiFiは300Rs
(4)第四日目(11月2日)
(写真:アンナプルナサウスの朝焼け)
朝焼けを撮影するため、早朝にABCアタックも考えたが、足がボロボロなので諦める。歳には勝てない。同室のデンマーク人夫婦は元気に4時過ぎ頃出発していった。
午前8時過ぎ、MBCから下山開始。
ちょっとだけ(20分くらい)ABC方向に登ってアンナプルナⅠをもう一度見てみる。下山の途中経過は以下の通り。
09:45 デウラリ到着(3,201m)
11:05 ヒマラヤ到着(2,900m)
12:38 ロワー・ドバン到着(下のドバン)
13:20 ドバン到着(2,501m)
14:20 バンブー到着(2,304m)
ここで大問題発生。
予約していた部屋が勝手にキャンセルされていた。ガイドが怒った怒った!
仕方ないので、確実に泊まれるチョムロンまで強行下山することに。
チョムロンまではかなり距離があるので明るいうちに到着できるかどうか分からなかったが、無理をせずゆっくり下山(足がボロボロだ)。
既に辺りは真っ暗になっおり、ヘッドライトが活躍した。だだ、途中過ぎる村々では普通の暮らしが営まれているのが垣間見れた。
チョムロンの宿では、MBCから降りてきたと言ったら呆れられた(年齢も年齢なので。本当に60代後半なのか何度も聞かれた)。何だかんだ休憩も含めると10時間くらい歩いていた。下り中心(登りもある)とはいえ疲れるわけだ。
ホットシャワーを浴び、今夜はビールで乾杯した(メチャ高い。500ml缶が1,000円近い!)
(写真:ドバンの看板)
(本日の宿)
・ニュー・チョムロン・ゲストハウス
二回目の宿泊。ガイドがいつも使うゲストハウスらしく、配膳などを手伝っていた。
今回はネパール人が多かった。チョムロンは宿が多いので、まあまあの込み具合。
ちゃんと個室が確保できた。
(5)第五日目(11月3日)
(写真;ジヌダンダの温泉・河原の湯)
チョムロンからは直接ポカラまで行ける距離なのだが、旅程は7日間の予定なので5日で終了するのは早すぎる。そこでジヌダンダで1泊して温泉にゆっくり浸かっていくことに。
午前9時30分過ぎにゆっくりチョムロンを出発。
ゆっくり歩いたものの、11時半前にはジヌダンダに到着。早めの昼食を摂り、いざ河原の温泉へ。
しかしこれが結構山道を下る下る。長いつり橋のある川まで下るので大変。30分以上かかって河原の温泉に到着!
河原に沿って湯船は3つあり、一番上が女性やカップル向けらしい。男の団体は下の2つの湯船にレッツゴーだ。
湯船は適温とぬるめの湯船になっており、温泉気分を味わうのは適温、じっくり疲れを癒すのはぬるめの温泉か。これが結構良い温泉でとても気持ちよく、2時間以上湯船に浸かっていたように思う。(外国人は100ルピーだ!)
そうそう、宿で缶ビールを買って湯船で飲んだが、これが最高!
こんなこともできるのがネパールの温泉だ!
(写真;チョムロンからアンナプルナ・サウスを望む)
(本日の宿)
・ジヌダンダ: ホットスプリング・ロッジ
普通のロッジ。温泉があるのでシャワーは無いようだった。
食事は安くないのに美味しくはなかった。宿泊する人は多くないようだ。
(6)第六日目(11月4日)
(写真;ニューブリッジの橋)
トレッキングも最終日。
今日は1時間ほど下って、あとはジープでポカラまで行くだけ、楽勝だ。
午前9時、朝はゆっくり出発。
足が痛いので、往きのとき難儀した階段をゆっくり降下。それでも足は痛いが我慢して長ーい階段を降り切り、ニューブリッジの橋に到着。
この橋を渡り切るとジープ乗場である。
やっと、アンナプルナベースキャンプも終了である。
帰りのジープでは中国人の女性(30前後くらい)がいたが、これが西洋人と2時間以上ずーと喋り続け煩かった。よくあれだけ喋り続けられるものだと感心した。まあ、相手をする西洋人の男も大したものだ(ポーランド人らしかった)。
ジープで今夜の宿まで送ってもらい、最後にチップをガイドに渡して、アンナプルナベースキャンプ・トレッキングは完全に終了した。
さすがに荷物をずっと持ってもらったので、ガイドにはチップを多めに渡した。
夕食はすぐ目の前のダルバート屋で食べる(以前と同じところ)。有名店らしく、日本人の団体が来ていた(可哀想に混んでいては入れなかったようだ)。
メチャクチャ美味しいわけではないが、従業員の対応も良いし値段相応だと思う。お勧めだ。ちなみに写真の「チキン・ダルバート」は500Rs。もちろんチキン以外のお替りは自由だ。
(夕食のダルバート屋)
Maili Thakali Bhansa Ghar
(写真:チキン・ダルバート)
(本日の宿)
・ポカラ:Hotel Pushp
前の宿があまりにも酷いので替えてもらった。しかしここも、1,600円位の宿。前の宿よりはましだったが。
アンナプルナ山系が望める角部屋でよかったが、トイレの消臭剤の匂いがきつかった。
夜中にネパール人の団体がバスで到着してうるさかった。まあ、夜の11時頃には静まったが。。。
3.エピローグ
(1)ポカラの休日(11月5日)
(写真;日本山妙法寺より、フェワ湖とポカラの街を望む)
日程が一日余ったので、同じ宿に連泊して(自腹だけど)、行きたかった日本寺(日本山妙法寺)に行ってみた。というかミニトレッキングだ。
※英語名はWorld Peace Pagoda。地元民はJapanese templeと言っていた。
距離的には結構あり、往きは2時間ほど歩いた。(地図によると、最短距離5.7km, 登りは338mとのこと)
どうも遠回りをしたようだ。しっかり地図で確認してから登ったほうがよいかも。
World Peace Pagoda からの眺めはとても良かった。登ってくる途中は誰もいなかったのに、観光客がたくさんいたのには驚いた。みんな車やバイクで来るようだ。近くの駐車場にたくさんの車があった。バイクはすぐそばに停めているようだ。
一応仏教のお寺なので、般若心経を唱えてブラブラして退散。日陰に居ないと暑いのだ。
帰りはフェワ湖畔まで下ってボートで対岸の中心部まで帰る。西洋人夫婦との相乗りで、一人350Rsなり。
ポカラの街に帰り、遅い昼食を食べて街をブラブラする。9年前に来た時との違いにいくつか気が付いた。①湖畔通りより、その北側に出来た商店街の方がにぎやか。②日本食屋が極端に減っている。潰れて衣料品のお店になっているものが多い。
9年の歳月とコロナによってだいぶ変わったみたいだ。あと、中国人が以前に比べて少ないように思う。逆に西洋人の割合が多いように感じた。なお、日本人はレアな存在だ。
夕食は日本食を食べようといろいろ探したが、結局1店舗しか発見できなかった(店舗名「青空」)。メニューの写真でよさげな「天丼」を食べた。多少の微妙感は否めないが、許容範囲だろう。ただ、場所がちょっと遠い。
(写真:ボートからのアンナプルナを望む)
(本日の宿)
・ポカラ:Hotel Pushp(連泊)
ホテルを替えるのも面倒。自腹だが安いので我慢する。
(2)カトマンズへ移動(11月6日)
(写真:部屋からの眺め)
朝7時に歩いてポカラの「ツーリストバスターミナル」へ向かう。約10分で到着。相変わらず、バスの係員が高圧的な態度で座席を割り振る。チケットに記載された座席番号は無意味だ。まあこれがネパール流なのだろう。
7時半、定刻通りポカラ出発。道路は相変わらず酷かった。エアコン無しのバスは砂煙でたぶん地獄だろう。意外にも10時間ほどでカトマンズに到着、往きに比べて優秀だ(まあ暗くなってるけど)。
残念なことに、カトマンズでの到着地はタメルから1キロ近く北側の道路沿いの空き地に停車、全員そこで降ろされる。
仕方ないので暗がりの中をスマホの地図を頼りに歩く。たかが15分程度だ。荷物が軽くて良かった。
今日の宿までトレッキング費用に入っているので、Karumaホテルを目指す。到着後レセプションに行ったら向かいの宿に泊まれとの指示。まあ、同程度の安宿だ、仕方ない。
シャワーを浴びて近所の日本食屋「momotarou」でカツ丼を食べる。やはり日本食は良いな。ただ私にはちょっと量が多い。若者向きか?
(本日の宿)
Hotel Serenity (2~3,000円程度の安宿らしい)
まあ、可もなく不可もない安宿だ。寝るだけなら問題無い。
(3)カトマンズの休日1(11月7日)
(写真:お寺 スワヤンブナート)
もしものことを考えて、今回のトレッキングでは予備日を2日取っていた。予定より早くトレッキングを終えたことでカトマンズでも2日余ってしまった。
まずは宿替えで、Hotel Fujiへ。やはりちゃんとお金を出すと良い宿に泊まれる。静かで設備も良くて快適だ。
まだまだ時間も早いので1日目は歩いてネパール最古の仏教寺院「スワヤンブナート」へ行くことに。
往きはダルバール広場を通ってヴィシュヌマティ川まで出る。数年前の地震で被害を受けたダルバール広場では、まだ工事が続いているようだった。
「スワヤンブナート」までは程よい散歩コースだが、道が悪い上に車やバイクが危なくて難儀した。
「スワヤンブナート」には猿がたくさんいたが、襲われる危険は感じなかった。正面の階段はきつく、頂上手前の息が切れるくらいのところで外国人は入場料200Rsを徴収される。
たぶん9年前に来たことのある場所なので、チラチラ見て退散。
帰る途中で日本食の「なごみ」を発見。遅い昼食を食べる。カツ丼とコロッケ定食が本日のお勧めで安くなっていた。味はまあ良い方だと思う。
(写真:殺人的に混雑するところへ潜入してみた!)
(本日のホテル)
・Hotel Fuji (カトマンズでの定宿)
カトマンズに来ると必ず泊まる宿。バスタブがあるので疲れが取れて非常に重宝する。
レセプションでは日本語が通じる(まあ、英語でよいのだが)
そのため、日本の年配者がたくさん宿泊する(声の大きい人が多いように思う)。
嫌な人は宿泊しないほうがよいだろ。
(4)カトマンズの休日2(11月8日)
(写真;ボダナート。大きくてお寺の周りがぐるっと商店街になっている)
休日2日目は遠くまで足を延ばすことに。歩いたら3時間コース?ではないかと思われる「ボダナート」。ネパール最大の仏塔(ストゥーパ)で有名。
ガイドブックを見ると、テンプーなるネパール特有の乗り物で近くまで行けるらしい。そうなると当然に挑戦でしょ。
まずはテンプー乗場といわれる、ラーニ・ポカリの北側まで行ってみる。確かにテンプーは来るものの、どれに乗ったら良いか分からない。「2番」らしいのだが良く分からない。何人目かの運転手に聞いてみたら、乗れ!との合図。無人のテンプーで不安だったがすぐに発車。途中で何人か乗ってきたが、途中でみんな下車。
一応、Google Mapで行先を確認しながら降りるタイミングを考える。そうこうするうちにテンプーは停車し、ここで降りろのサイン。どうも細い道を降りていくようだ。100RSを出したらOK。どうもボッタクリのようだが仕方ない。
細い道を下っていくと、結構な距離だったが無事に「ボダナート」到着。運転手は正しかった。
「ボダナート」で1時間くらいぶらぶらしてから退散。来た道を戻って、2番のテンプーをゲットし終点のカトマンズ中心部のテンプー乗場まで。やっぱり料金は50Rsだった。
すぐに帰るのは勿体ないので、ダルバール広場の東側の一番にぎやか(混雑・カオス?)な場所へ突撃することに。
さすがに一番の賑わいらしく、凄いカオス状態だ。来たことを後悔するくらいの混雑。人が溢れているのにバイクひっきりなしに往来して危なくて仕方ない。よくこんな状態を放置するものだ、と感心する。
流れに身を任せながら脱出することに成功。這う這うの体でホテルに逃げ帰り、休憩。途中で買ってきたビールとつまみで気持ちよくなり仮眠。夕食は近くの「おふくろの味」へ。ここもまあまあの味、悪くない。こうしてカトマンズの休日が終わった。
(写真;これが噂のテンプ―だ! ソンテウの三輪車版といったところだ(テンプ―車内から撮影))
(本日の宿)
Hotel Fuji (連泊)
湯船にゆっくり使って極楽、極楽
(5)バンコクへ帰還(11月9日) & 費用内訳
(写真:帰りの飛行機からヒマラヤ山系を望む)
ホテルでタクシーを手配してもらって、10:00am過ぎに宿を出発、空港へ向かう。
空港ではスムーズにチェックインができ、イミグレーションも早かった。かなり時間が余ったが余裕があることは大事。文庫本などで時間を潰す。
予定取り、13:30に飛行機は出発して無事バンコクへ18:00過ぎに到着。久しぶりにバンコクの自宅へ戻った。疲れたのでストックしてあったカップ🥤麺とビールで夕食。ABCの旅は完全に終了した。
ちなみにかかった主な費用は以下の通り。ガイドを雇った12泊13日の旅なので、まあこんなものかなと。
円安なのがちょっと痛かった!!
※トレッキング中の宿代、食事含む(飲み物別)
・トレッキング器材:約8,000円(メチャ安)
・ポカラ宿代(1泊):約1,600円
・カトマンズ宿代(2泊):US$74(約11,100円)
・食費、飲み物、交通費、その他:約30,000円
※ガイドチップ、各種入場料、酒代など含む
・飛行機代(バンコク-カトマンズ):65,000円(タイ国際航空)
合計:約220,700円
(6)ABCトレッキングでの持ち物と個人的な評価
参考までにABCトレッキングでの持ち物と、それぞれの個人的な評価を記載しておく。
アンナプルナ持ち物一式 & 評価 (〇持参、◎現地調達、✖持参せず)
パスポート 〇 必須
ネパール VISA ◎ 空港で取得 15日間、US$ 30
現金(円、ドル) 〇 円、US$ 30 for VISA ドルはあったほうが良い
入域パーミット ◎ 旅行会社が用意 チョムロンの入り出での2回必要
クレジットカード 〇 2枚 緊急時のために
バックパック 〇 35リットル(くらい) 山専用
ザックカバー 〇 使う場面はなかったが。。。
サブバック ✖ ※デイパック 荷物になるので持参せず
肩掛けトートバッグ 〇 薄くて軽いもの ポカラ、カトマンズの外出時使用
トレックシューズ 〇 ローカット、ゴアテックス 街中でも履くのでローカット
サンダル 〇 スリッパタイプ持参 ロッジでくつろぐとき必須!
寝袋 ◎ 無料で借りた! 無しでも過ごせる(11月上旬)
ストック ◎ カトマンズで購入 下山後、ガイドに寄贈
手袋 ◎ カトマンズで購入 MBC~ABC間で使用した
毛糸の帽子 ✖ 購入せず 帽子かネックウォーマー欲しかった
レインウェア上着 〇 ゴアテックス トレック時は必須だと思う
レインズボン ✖ 持参せず 特に必要は無かった
折りたたみ傘 〇 使う場面はなかったが。。。
ダウンジャケット ◎ カトマンズで購入 必須。特に宿の休息時寒いので
上着(フリース) ✖ 購入せず ダウンがあったので不要だった
ズボン 〇 トレッキング専用パンツ
くつろぎパンツ 〇 ※バンコクで通常使用 軽くてだぶだぶのもの
長袖シャツ(速乾) ◎ 登山長袖Tシャツ2枚購入 汗の渇きも良く重宝した
綿の長袖シャツ(1) 〇 普通の長そでシャツ ロッジで着用。気持ち良い
半袖シャツ(1) 〇 前ボタンの半袖 ポカラ、カトマンズ等で着用
半袖Tシャツ(1) 〇 普通のTシャツ ロッジで着用。気持ち良い
下着パンツ(3) 〇 綿のボクサータイプ
靴下(2) 〇 山歩き専用靴下 山専用が良いと思った
下着(エアリズム- 2) 〇 汗の吸収・乾燥に良い すぐ乾くので重宝した
帽子 ✖ 着用の人は多かった 好きでないので着用せず
ももひきの類 ✖ 持参を忘れた ロッジで足が寒かった。欲しい
懐中電灯(ヘッド) 〇 暗くなるのが早いのであると便利
上記の予備電池 〇
スマホ 〇 必須。 ロッジのWiFiを利用
SIMカード ✖ 相当上まで電波がある 購入したほうが良いと思う
予備バッテリー 〇 薄くて軽いもの ロッジで充電可能だが予備は必須
ノイズキャンセリング・イヤホン 〇 Air Pod うるさい奴が多いので必須と思う
充電コード(2+1) 〇 スマホ(2)&バッテリー用
変換プラグ 〇 念のため。A→Cタイプ ロッジはAタイプでもOK(有料)
薬(風邪、頭痛) 〇 念のため持参 幸運にも使用せず
ダイアモックス ◎ カトマンズで購入 幸運にも使用せず
日焼け止め 〇 持参 必須。日差しは強い
リップクリーム ✖ 唇は多少乾く程度、私には不要
タオル(2) 〇 速乾のハンドタオル
石鹸 〇 頭髪も石鹸で洗った
歯ブラシ、磨き粉 〇
洗濯粉石けん 〇 小さい袋タイプ 1回しか洗濯できなかった
髭剃り ✖ 伸ばし放題 伸びても影響なし
爪切り 〇 13日間なので必要だった
ホッカイロ ✖ 不要。(11月上旬) 寒いのはMBC~ABCの間だけ
洗濯用ひも ✖ 不要。 洗濯ができるとこが少ない
水筒(1L) ◎ カトマンズで購入 ペットボトル代替可能
耐熱コップ 〇 ロッジで借用可能 あると便利だが。味噌汁用。
トイレット紙 〇 1ロール。芯ははずす 必須。トイレに紙なし。
ビニール袋 〇 大きめの袋5枚 衣類まとめ、小物まとめ、など
ジプロック 〇 小物のまとめ用 スライド式のもの。重宝する
粉末スポーツ飲料 ✖ 水で十分だと思う
チョコレート 〇 スニッカーズ x4 おやつに重宝した。ただし重い
飴 〇 Holes 10粒タイプ 必要なかった
アーモンド 〇 ビールのおつまみ? あまり必要なかった
クッキー? ✖ 必要を感じなかった
味噌汁のもと 〇 みこちゃん 10袋 あれば飲むが無くても大丈夫
キンドル or 本 〇 文庫本1冊持参 無くてもスマホがあれば十分か
マスク 〇 2枚持参 カトマンズは空気が悪いので利用
ウェットティッシュ 〇 風呂なし時に使用 あって本当に助かった!
ポケットティッシュ ✖ 不要! 幾らあっても足りない
キッチンペーパー 〇 10枚くらい重ねて使用 鼻を繰り返しかむこと可能
傷害保険 〇 バンコクのHISで購入 念のため安いのに加入
筆記用具 〇 ボールペン
ガイドブック 〇 地球の歩き方 カトマンズ、ポカラで有用だった
4.まとめ
(1)トレッキングの総括
念願であった、アンナプルナベースキャンプに到達できて満足。思ったとおりの素晴らしい体験であった。
年齢的に懸念された体力面も問題無く、楽しくトレッキングができた。(もちろんキツイと感じる場面もあったが、一日目を除けばそれほどでもなかった)
60歳代であっても普通の体力があれば、アンナプルナベースキャンプへは到達可能と思われる。ぜひ挑戦していただきたいものだ(注:日程は各人の体力により調整可能だ)。
今回が意外にも楽だったので、「アンナプルナ周遊トレッキング」(トレッキングで12日間くらい)にチャレンジしても良いかもと思うようになった。
(2)旅行会社の評価
利用した旅行会社:NEPAL KANKO
WebSite https://www.nepalkanko.com/
ツアー名:アンナプルナベースキャンプトレッキング10日間
費用: US$ 699(現在はUS$799)
評価:「中の下」という感じ。
個人的な感想: 旅慣れている人であれば、価格との見合いで検討して良いかもしれない。しかし、誰にでも推薦できるレベルとはいえないと思う。
(評価できる点)
・担当ガイドが契約外で私の荷物を持ってくれて非常に助かった
・10泊のトレッキング日程でUS$699は安めの価格設定といえる
(評価できない点)
→たぶんポカラ側の代理店に丸投げし、詳細がガイドに伝わっていなかったと思われる
・ABCに宿泊できなかった(これが一番大きい)
・日程が1日短縮されたが、その差額は返金されない
・ツーリスト・バスがボロかった(汚れも目立つ)
・ポカラの宿は超安宿で酷かった。カトマンズも安宿でくつろげるレベルではない。
・ポカラからの戻りのバスの出迎えは無く、自力で宿まで到達する必要がある。最終日の空港への送迎はない(自分で手配する)。
・ガイドは10年選手のベテランと謳っているが、私のガイドは21歳だった(体力があって良かったが)。
以上、グッドラック!
では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。
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