シニアにおすすめ海外移住先5か国 リタイヤメントビザ徹底比較

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・はじめに

移住やロングステイについては、既にいろいろな記事を書いています。でも、移住やロングステイで避けて通れないのがビザの問題です。
今回はおすすめの海外移住先5か国のリタイヤメントビザについて徹底比較・検討します。

ビザの面からも海外移住・ロングステイをご検討いただければ幸いです。

※ビザの取得条件等は各国ともかなり流動的です。取得の際は、現地の最新情報を確認されることをお勧めします。

リタイヤメントビザとは?

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リタイヤメントビザ

リタイアメントビザ(退職者ビザ)とは、年金受給者などの退職者を主対象にした「長期滞在ビザ」の通称です。
「制度化」されている場合は手続きも通常のビザ申請手続きに比べ簡素化が図られ、取得しやす いように配慮されています。

各国により名称は異なりますが、取得可能な年齢制限を設けたり、預託金を必要とするなどして、自国にお金を落としてくれる裕福なシニアを選別しています。

また、滞在許可だけでなく、各種優遇策も適用されることが多く、お金に余裕のあるシニアにとっては有難い制度です。

移住先としてのおすすめ5か国

いろいろな本やサイトを見ると、ヨーロッパやオーストラリア、ニュージーランドなど先進国を推す場合が見受けられます。確かにきれいな街並みや先進医療があるなどメリットは大きいですが、移住となるとVISAの問題を含めハードルが大変高いのが実情です。それに比べてアジア5か国は、以下に述べるとおり移住に関してとても現実的な選択といえます。

今回は移住先としておすすめの5か国について、リタイヤメントビザを徹底比較いたします。

【移住先としておすすめ5か国】

シニアの皆様へのおすすめ海外移住先は以下のアジア5か国です。

1.タイ(バンコク、チェンマイ)
2.マレーシア(クアラルンプール、ほか)
3.インドネシア(バリ。ほか)
4.フィリピン(セブ、ほか)
5.カンボジア(プノンペン、ほか)

>>【厳選!】シニアにおすすめ海外移住先5か国

【移住先としておススメの理由】

1.気候・生活環境が良好

2.生活費が安い

3.退職者VISAがある

4.日本との距離が近い

5.ほぼ親日的でゆったり過ごせる

リタイヤメント・ビザの主要比較項目

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おすすめ5か国の退職者ビザ、もしくは同等のビザについて、以下の項目で比較します。
最後に、どのような人におススメなのか、私見になりますが具体的にご説明したいと思います。

1.ビザ名称:ビザの名称
2.有効期間:ビザの有効期間(申請料)
3.更新可否:ビザ更新可否(更新料)
4.年齢制限:ビザ取得の年齢制限
5.就業制限:該当ビザで就業可能か
6.家族申請:家族のビザ申請は可能か
7.取得条件:ビザ取得の条件
8.必要書類:
9.その他 :その他注意点があれば
【コメント】
当該ビザの評価を記述する

各国のリタイヤメントビザ詳細

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以下、各国別にリタイヤメントビザ(または同等ビザ)について記述します。
同一国で複数のビザが存在する国もありますので、それぞれ別個に記載します。

タイ

タイでリタイヤメントビザを取得する場合は、日本で取得する(O-Aビザ)場合と、タイ入国後取得する(Oビザ)場合で、手続きが違ってきます。
更新はOビザのみ可能です。O-Aビザを最初に取った人は、翌年はタイ国内でOビザに変更することになります。

※タイのビザ制度は変更が激しいので最新時点の情報を確認する必要があります。

【O-Aビザ】
1.ビザ名称:ノンイミグラントO-Aビザ
2.有効期間:1年間(22,000円)
3.更新可否:更新不可(Oビザへの切替え要)
4.年齢制限:50歳以上
5.就業可否:不可
6.家族申請:配偶者と2人分の申請で可能
7.取得条件:①80万バーツ相当の預託金(約280万円)
  または、②月6.5万バーツ相当の年金(約23万円)
      ※公証人役場にて英文の認証が必要
8.必要書類:日本の犯罪経歴証明書(警察本部)
      ※外務省の認証要(1営業日必要)
      英語健康診断書(日本で受診)
9.その他 :申請は日本で行う。キャンセル不可

【コメント】
・日本国内で取得できるので楽。
・複数年滞在予定の人は、最初からOビザを取得するという手もある(多少は割安)。

【Oビザ】
1.ビザ名称:ノンイミグラントOビザ
2.有効期間:1年間(2,000バーツ)
3.更新可否:更新可(1,900バーツ)
4.年齢制限:50歳以上
5.就業可否:不可
6.家族申請:配偶者と2人分の申請で可能
7.取得条件:①80万バーツの預託金(約280万円)
   ※日本での証明、またはタイ国内の残高証明
  または、②月6.5万バーツ以上の年金(約23万円)
   ※年金証明は公証人役場にて英文の認証が必要
8.必要書類:外貨持込照明(送金証明、持込証明)
9.その他 :タイ国内で申請する

【コメント】
・とにかくタイ好き、という人におすすめ
・手数料が安い(2,000バーツ = 約7000円)
・とりあえずタイ国内に滞在し、気に入れば申請ができる。
  ※銀行口座開設、日本からの送金は別途必要。
・預託金口座は滞在中40万バーツ以上をキープ要

マレーシア

マレーシアに長期滞在できるビザはMM2H一択となります。年齢制限がなく、取得後10年間滞在できるという珍しいビザとなります。
また、MM2Hは非常にメリットのあるビザということでも有名です。そのため、最近では子連れで移住する日本人も多いようです。

【MM2H】 ** 2021年改悪!**
1.ビザ名称:マレーシア・マイ・セカンドホーム
2.有効期間:10年間(年間費用 27,000円)
3.更新可否:更新可
4.年齢制限:なし(50歳以上/未満で条件異なる)
5.就業可否:50歳以上の専門職のみ月20時間可
6.家族申請:配偶者・21歳以下の子供の同行可。
7.取得条件:
 ※50歳以上の場合(以下の全て)
  ・35万リンギット以上の財産証明(約950万円)
  ・月1万リンギット以上の収入証明(約27万円)
  ・15万リンギット以上の現地定期(約400万円)
 ※50歳未満の場合(以下の全て)
  ・50万リンギット以上の財産証明(約1350万円)
  ・月1万リンギット以上の収入証明(約27万円)
  ・30万リンギット以上の現地定期(約810万円)
8.必要書類:日本の犯罪経歴証明書(警察本部)
       ※外務省の認証要(1営業日必要)
       英文の銀行残高証明書(財産証明)
9.その他 :申請代行利用の場合は20万円程度

【コメント】
・本格移住を検討される方におすすめ
・最初の申請から本申請まで半年くらいかかる
・申請手続きは全て英語。不慣れな人は代行利用で

<注意>改悪の詳細は以下の記事をご参照ください。

【悲報!】もうマレーシアには住めない? MM2Hビザ改悪にどう対処するか?
世界的に見てもありがたい、マレーシアの長期滞在ビザMM2Hの取得条件が改悪されました。かなりの改悪となっており、『貧乏人は来るな!』、と言わんばかりです。普通の日本人(特に若い人)にはかなり厳しいビザ取得条件になったと言えるでしょう。

インドネシア

バリ好きにはこたえられませんね。

【KITAS】
1.ビザ名称:リタイヤメントビザ
2.有効期間:1年間
3.更新可否:5回更新可能(再申請も可)
4.年齢制限:55歳以上
5.就業可否:不可
6.家族申請:配偶者の同時申請可能
7.取得条件:以下の3つの条件全てを満たすこと
  ①1,500US$以上の年金 or 定期収入
  ②月500US$以上の物件の賃貸
  (or 3.5万US$以上の不動産取得)
  ③現地使用人の雇用
8.必要書類:年金証明書または銀行の残高証明書
      健康・生命・損害各保険の加入証明書
      居住施設の賃貸契約書(購入契約書)
      インドネシア人の雇用証明
【コメント】
・継続して5年居住した場合、永住権の申請が可能
・身元保証人が必要(通常エージェント)
・申請手続きはかなり煩雑でしばしば変更される 

フィリピン

リタイヤメントビザの取得がし易いことで有名です。
リタイヤメントビザに相当する特別ビザは3種類あり、取得条件や必要な資金等に違いがあります。
 ※私はSRRV保有者です。個人で取得しました。

【SRRV】
1.ビザ名称:リタイヤメント・ビザ
2.有効期間:1~3年間
(初期費用:US$1,400+1年毎にUS$360)
3.更新可否:永年更新可(年間費用:US$360)
4.年齢制限:35歳以上
5.就業可否:可能
 ※企業で働く場合、別途労働許可証が必要
6.家族申請:配偶者と子供の申請が可能
7.取得条件:
 ・50歳以上の場合(① or ②)
   ①預託金:2万US$
   ②預託金:1万US$ + 年金800US$/月
 ・50歳未満の場合(① or ②)
   ①預託金:2万US$(引出不可)
   ②預託金:5万US$(投資に利用可能)
8.必要書類:日本の犯罪経歴証明書(警察本部)
       ※外務省の認証要
       ※フィリピン大使館の認証要
      預託金の銀行送金書
      フィリピンでの無犯罪証明書
      健康診断書(フィリピンで受診)
【コメント】
・非常に取得が容易なビザ(個人取得可)
 ※所管機関が懇切丁寧に教えてくれる
  →代行業者に依頼しても費用は安い。
・35歳からの取得が変更される可能性あり
  →中国人の不正就労の温床になったため
※ネットの記事で更新のため毎年訪比が必要と
あるが間違い。3年有効のVISA取得可。

【QUOTA VISA】
1.ビザ名称:クオータビザ(特別割当移住査証)
2.有効期間:永住権(申請費用:数百万円)
※代理店経由で申請。代理店毎で費用相違
3.更新可否:毎年更新要(更新料:310ペソ)
4.年齢制限:20歳以上
5.就業可否:可能(フィリピン人と同等)
6.家族申請:不可
7.取得条件:取得時に銀行残高5万US$
      ※後で引き出して利用可能
8.必要書類:日本の犯罪経歴証明書(警察本部)
       ※外務省の認証要
       ※フィリピン大使館の認証要
      フィリピンでの無犯罪証明書
      健康診断書(フィリピンで受診)
【コメント】
・「世界最強のビザ」といわれている
・非常に取得しにくい(日本人は年間50名程度)
・年1回のアニュアルレポートの提出が必要
・特定の業者のみ取得可能(政府とのコネ)
・賄賂も含め、数百万円の手数料と言われる
(実取得者(2019年)の手数料:150万円)
・詐欺業者が横行しているので要注意

【ASRV】
1.ビザ名称:APECO特別永住権
2.有効期間:5年(プログラム参加料:US$3万)
        (取得手数料 :US$1.8万)
3.更新可否:5年毎に永年更新可
 (更新料:US$480、年会費 US$240)
4.年齢制限:なし
5.就業可否:可能
 ※企業で働く場合、別途労働許可証が必要
6.家族申請:家族の申請可能(追加費用要)
7.取得条件:特になし
8.必要書類:なし(パスポートのみ)

【コメント】
・最近できたVISAの種類
・まだ取得者は少ない模様
・日本向けは1社がほぼ取り扱いを独占
 (Hallohallo.inc)
  →個人での取得はほぼ不可能?

カンボジア

超穴場国のリタイヤメントビザです。
取得要件がゆるいのは有難いです(年齢のみ)。

【ERビザ】
1.ビザ名称:リタイヤメントビザ
2.有効期間:1月~1年(US$50~290)
3.更新可否:更新不可
4.年齢制限:55歳以上
5.就業可否:不可
6.家族申請:配偶者不可(別途申請要)
7.取得条件:入国時にEタイプの通常ビザ(US$35)
      を取得し、後日ERビザに延長更新をする
       ※更新には年齢以外の条件はなし
8.必要書類:パスポート
  FPCS(カンボジア外国人滞在システム)の印刷
   →滞在先で印刷してもらう

【コメント】
・最近できたVISAの種類
・まだ情報が少なく、現地で詳細確認要
・カンボジア入国後、ビザ変更手続きを行う
・手数料は期間別にUS$50-290。業者手数料は別
  →個人取得の場合、賄賂要求があるか不明
・取得要件が変更される可能性は常にある

まとめ

4.matome-52

さて皆さん、いかがでしたか?
「シニアにおすすめ海外移住先5か国 リタイヤメントビザ徹底比較」をご紹介しました。これから移住を検討するうえでの参考になったでしょうか。

アジアの各国では退職者向けのリタイヤメントビザを取得しやすくして、自国に呼び込もうとしています。
現在はCOVID-19の問題で自粛中ですが、平常が戻ってきたときが狙い目かもしれません。

もし移住に関心をお持ちであれば、まずは移住先をいくつか検討してはいかがでしょうか。移住先をあれこれと比較検討するだけでも非常に楽しい作業ですよね。南の島はいつでもなたをお待ちしています。

最後に、移住に関するサイトを再度ご紹介して終わりにしたいと思います。ご参考になれば幸いです。

>>【厳選!】シニアにおすすめ海外移住先5か国

では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。

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