・お悩み
もうすぐ60歳の定年。会社には再雇用制度があり、継続して同じ会社で働くことは可能だ。しかし、収入が激減するし仕事もつまらない業務になるらしい。あと5年我慢するのかと思うと、悩ましい問題だ。
確かに悩ましい問題ですね。少なくとも年金が出るまでは仕事はしたいし、「腰かけシニア」と陰口を叩かれてあと5年耐えるのも苦痛ですね。
いっそのこと、会社の外に飛び出してみませんか?長年の会社生活で培ってきたスキルを役立てる、新しい職場で活躍できることはとても喜びになりますよね。
定年後は雇用延長か?それとも再就職か?
60歳定年を迎えた後の働き方は、雇用延長を選ぶか、別の会社に再就職するのが、現在の主流だと思います。そういう私も、見なし定年で再就職の道を選んでいます。
それでは、どちらの選択がベストなのでしょうか?
(結論1)
再就職をまず考えるが、雇用延長の選択も視野に入れる
考え方としては以下の順番。
①別の会社に再就職する(最優先)
②雇用延長して、再就職活動を継続する
③再就職は諦めて、雇用延長で働きながら副業開発
(理由)
・定年後の雇用延長が低待遇であるなら、再就職して好待遇を得るべき。高い収入を得られること、自己のスキルが生かせることでやりがいもある。
・希望する再就職先が見つからなかった場合、雇用延長はするが、裏で再就職活動を継続、あくまで好待遇の再就職を目指す。(※再就職できるかは時の運)
・結局再就職先が見つからなかった場合、雇用延長で働きながら副業に注力して、稼ぐ力を身につける(65歳以降に備える)。
【別の考え方(結論2)】
雇用延長時の低待遇と周りの目が気にならなければ、5年間の”雇用延長お気楽ライフ”をエンジョイするのもあり。
また、ご家庭の事情で勤務の楽な雇用延長を選択せざるを得ない場合もある。
我々は定年後なぜ働きたいのか?
雇用延長か再就職かを考える場合、まず60歳定年後も何故働きたいのか明確にしましょう。
ある調査によると働く理由は、生計維持、働くことが好き、健康維持、というのが3大理由とのこと。
中でも、お金関係の理由がダントツなですが、年金がすぐにでないことからも納得ですね。純粋に働きたい、という方も多いようです。
結局のところ、「お金」、「自己実現(やりがい)」が働き続けたい大きなな理由ということでしょう。
(定年後働く主な理由 – 多い順)
・生計維持・家計補助のため
・能力を生かす・働くことが好き
・健康維持のため
・社会と繋がりを持ちたい
・暇だから(やることがない)
※2020年 ディップ社の調査より
雇用延長と再就職のメリット・デメリット
次に、雇用延長と再就職を比べた場合のメリット・デメリットを整理しましょう。
お金は程々で楽をしたいなら、雇用延長。
お金をガッツリ稼いで、自己実現を図るなら再就職。
という構図が見えてきます。
つまり、先ほど見た働く理由の「お金」「自己実現(やりがい)」、この2点を高次元で実現するためには、再就職が有利です。
どちらを取るかは考え方次第ですけど。
雇用延長のメリット・デメリット
・メリット
求職活動が不要
5年間は雇用が保証される
仕事のストレスが少ない
・デメリット
給料が(極単に)安い
働きがいが少ない
自己肯定感が持てない
再就職のメリット・デメリット
・メリット
相対的に高い収入が見込める
自己スキルが生かせるので働きがいがある
視野が広がる。自己発見がある
・デメリット
成果が出ないと解雇される可能性
転職先の社風、人になじめない可能性
常に成果プレッシャーがある
なぜ雇用延長に甘んじてはいけないのか?
雇用延長で5年間の”お気楽ライフをエンジョイ”することももちろんアリでしょう。相応の老後資金の蓄財と、仕事以外の自己実現の方法をお持ちであれば。
でも、これから老後資金を貯めたい、仕事で自己実現を図りたいと考える方々は、雇用延長に甘んじることなく、再就職先を探し続けるか、副業開発に邁進する必要があるかと思います。
なぜなら、65歳以降はもう何もなくなるのですから。
雇用延長期間中は定時勤務が可能と思いますので、求職活動、副業開発に費やす時間は十分確保できるでしょう。
ご検討をお祈りいたします。
定年前にやっておくべきこと
定年後、雇用延長する、再就職を目指す、のいずれにしろ、以下の点は留意されたほうが良いと思います。
1.キャリアのブランクを作らない
再就職を目指す場合、定年後失業手当をもらいながら少し休んでから求職活動を行うはNGです。理由は以下。
①採用企業側はキャリア・ブランクをネガティブにとる
②いったん長期休暇を取ってしまうと、働きたくなくなる
休みたいなら、会社にいる間に有給休暇で休みましょう。
2.攻めの「履歴書・業務経歴書」の準備
再就職するにせよ、副業開発するにせよ、詳細な履歴書・業務経歴書を準備することは重要です。
自分を全く知らない人達に自分を売り込まないといけないのです。いい加減なものだと熱意が伝わらないばかりか、いい加減な人物だと書類だけで評価されてしまします。
また、現役の間であれば、自分の業務経歴をたどるのも難しくはないと思いますので、ぜひ整理しておきたいですね。
3.自分の強みの分析(弱みはいらない)
履歴書・業務経歴書を整理するにあたって、合わせて自分の強みの分析も行いたいものです。
求職企業への書類や面接時にも、自分のアピールできる点を持っていることが必要です。自分のキャリアと合わせて、的確で説得力のあるものにしたいですね。
まとめ
さて皆さん、いかがでしたか?
「定年後は雇用延長か再就職か?」を検討しましたが、ご納得いただけましたでしょうか?
個々人のご事情もあり、雇用延長か再就職かは悩ましい問題です。いずれの道も選んでも、今までの単なる延長にあるわけではりませんので、いろいろな問題に遭遇することになるでしょう。
でも、既にメインの仕事のステージは乗り越えているので、あとはおまけのステージです。気楽に楽しんでいきたいものですね。
皆さまが定年後に楽しく仕事ができることの少しでもヒントになれば幸いです。
では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。
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