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・早期退職すべきかどうか迷っている人
・今後、早期退職をしたいと考えている人
『パナソニック「割増退職金4000万円」の壮絶リストラ!』などと言う記事が世間を騒がせています。
最近は業績動向にかかわらず、中高年のリストラを行う会社が多くなっています。もう誰もが他人事では済まない時代、いつ自分のところに降りかかって来るかわかりません。
リストラは去るも地獄、残るも地獄です。いつリストラの話が出ても慌てないための準備をしておくことが重要でしょう。自分を守るのは自分しかいません。嫌な世の中になったものです。
勢いで退職するのは最悪
40代、50代になれば、誰でも会社の理不尽さに忸怩たる思いを抱いています。辞表を叩きつけてやればどれだけスッキリするでしょう。
でも、家族の顔を浮かべてグッと我慢の子ですね。
割増金につられてはいけない
パナソニックのように「50歳で割増退職金4000万円上乗せ」などと言われたら、心も動きます。通常の退職金と合わせて約6,000万円余り、セミリタイヤも視野に入ります。
でもちょっと待ってください。
本当にセミリタイヤできますか?何の準備もなく、金額に釣られて退職したら、一生「後悔」という二文字に苛まれることになりはしませんか?
かといって残って地獄を見るのも困る
リストラのとき良く言われるのは、「去るも地獄、残るも地獄」。
結局、リストラを断って会社に残っても、良くて閑職に追いやられての飼い殺し、悪くすれば昔の部下が上司になり、イジメられることも。
いったんリストラ対象になったら、会社に残るのもそれなりの覚悟がいるでしょう。まあ、逆に覚悟さえあれば耐え忍ぶことは可能でしょうが、そういう生き方を選ぶことが本当に良いのかは考えものでしょう。
40歳過ぎたら準備だけは怠らない
40歳を過ぎたらいつリストラ対象になってもおかしくありません。
まさか自分が。。。などというのは最近は通用しないようです。危ないリストラ対象のパターンは以下と言われています。
・40歳以上である
・上司とのそりが合わない
・出世が遅れている(成績が悪い)
・すぐに昔は良かったなど、後ろ向きな態度
・おとなしいと思われている
詳細は以下をご参照ください。
最近はもっと単純な条件でリストラ対象になることもあるようです。
いずれにしても準備だけは怠らないようにしておきたいものです。
後悔しないために準備しておくべきこと5選
自分と家族の将来を考える
まずは、自分のやりたいことや価値観を考える、そして家族の将来を考えておくことが大事でしょう。
自分はどうしたいのか
自分のこれからを考える良い機会かも知れません。
就職してからがむしゃらに働いてきました。自分が将来何をしたいかなんて、もうとっくに忘れていることでしょう。
何も考えないと、あっという間に定年・老後です。これを機会に自分のやりたいことを再度考えてみませんか。
自分の生きる方向性が明確であれば、リストラだって怖くありません。
きっとタイムバケット(バケットリスト)が強い味方になってくれるでしょう。
家族はどう思っているのか
同時に、奥さんや子供たちのことも考える必要があるでしょう。
夫として、親としての責任は果たさなければなりません。まあ、昔ほど重大な責任ではないかもしれませんが。
家計状況を把握する(把握していない場合)
現状の家計を把握する
次に、現状の家計の状況を正確に把握しておく必要があります。
早期退職して退職金をたくさんもらったのにたら、家のローンやその他の借金を返したら、ほとんど残らない、なんてことのないように。
奥さんだけに家計を任せておくのは危険です。
資産と負債がどのような状況にあるのかは正確に知るべきです。
将来必要な概算費用を把握する
将来、いつにどれだけお金が必要になるかもシミュレーションしておく必要があるでしょう。
大きいのは家のローンと教育資金。もしかしたら親の老後資金も考える必要があるのかも知れません。
人によって状況は変わるとしても、大枠での必要きんg無くの概算は知っておくべきです。
家計のスリム化と長期投資の実践
家計の状況が分かったら、まずは家計のスリム化と長期投資を実践しましょう。
いくら稼いでも支出が野放しであれば、お金は貯まりません。まずは無駄な固定費を見直して家計のスリム化を図るとともに、インデックス投資などの長期投資で将来に備えたいですね。
固定費見直しはこちらが参考になると思います。
自分の専門を磨く
最近ジョブ型雇用・人事制度が脚光を浴びています。
このジョブ型人事制度で重要になるのが、特定の仕事を遂行できるスキル・専門性です。
つまり、これからの会社人生を生き抜くためには、従来以上に自分の専門性を磨いていく必要があるということです。
これは、会社内で生き残るためだけでなく、転職や副業をするうえでも大切になります。
リストラに合わないための専門性を磨く
自分のスキル・専門性に自信があれば、当然リストラにあうことはないでしょう。
新卒一括採用で、総合職・ゼネラリストとして育ち、特にせんこれといった専門性を持たずに年齢を重ねてきたエリート社員は逆に危ない、ということです。
もちろん出世街道まっしぐらなら問題ないですが。。。世の中どうなるか分からないものです。
専門性があれば転職も容易
自分のスキルに専門性があり、社内はおろか業界内でも認められていれば、他社への転職も容易です。
自分から転職エージェントに登録しなくても、ヘッドハンティングがコンタクトしてくるかもしれません。
また、昇給や昇進に関する交渉も有利になることは間違いありません。
場合によっては、早期退職で独立や起業を目指す
場合によっては、早期退職で独立や起業を目指すことも可能になります。
つまり、早期退職勧奨を契機に、多額の割増退職金を手に得意分野で独立して稼いでいく、ということです。
今から副業で独立のための準備をしていけば、いざとなったら濡れ手に粟で独立、ということも可能になります。
副業にチャレンジしてみる
自分に他人に誇れるような専門性がなくても、副業にチャレンジしてリストラに備える、という手もあります。
副業を禁止している会社もありますが、徐々に解禁される方向にあるようです。
副業はフリーランスや起業するための足掛かり
最近は”副業ブーム”ということもあり、副業に関する多くの情報が飛び交っています。
ちまたで言われるほど副業で稼げるようになるのは簡単ではありませんが、副業に関わるということは将来的にフリーランスや起業するための足掛かりにもなり、良い経験だと思います。
会社と言う大きな組織にいると、”商売”という基本が良く分かりませんが、副業ではダイレクトに”商売”を感じ取れるので、大変勉強になります。
もしかしたら本業にも良い影響が出るかもしれません。
どのような副業があるのかを知る
まずはどのような副業があるのかを知ることが必要でしょう。
自分に合うものがあるかどうか。でも最初は自分に合うかどうかは分からないかもしれません。初期費用があまりかからず、手軽に始められるものからやってみるのも手でしょう。
やってみなければ良く分からないですからね。
副業にどのようなものがあるのかはこちらを参考にしてください。
本業と相乗効果のあるものに絞ってみる
副業はできれば本業と相乗効果があるものが望ましいでしょう。
例えば、専門分野のコンサルタントとか。
実際のお客さんにコンサルをすれば、本業にも良い影響があるかもしれません、
最近は自分のスキルを売る、「スキルマーケット」も充実してきているので、これらを活用するのも手かもしれません。
とにかくやってみる
副業をやってみることは思ったよりハードルは高くありません。
とにかくやってみることが重要かと。
考えるよりまずは行動です。
再就職先を探す準備をする
再就職先を探す準備をすることも重要です。
早期退職の応募期間は短いのが普通です。
この短い応募期間だけで再就職の段取りをつけるのは通常は厳しいです。
できれば、事前に色々な手を打っておくことが望ましいことです。
履歴書・業務経歴書を作成してみる
会社を辞める・辞めないにかかわらず、自分の履歴書や業務経歴書を整理することは、以下に示すとおりとても重要です。
・自分のスキルの強み・弱みの分析が出来る
・自分の伸ばすべきスキルが分かる
・転職エージェントや知人等へ相談するときのベース資料となる
・文書作成能力が向上する(伝える能力)
とりあえず、履歴書・業務経歴書を作成して、自分なりに評価してみたいものですね。
転職エージェントに登録する
転職エージェントに登録して、面談してみるのも良い手です。
転職エージェントに登録するだけならタダです。
ノーリスクなので、登録しないのは損です。面談して自分の履歴書や業務経歴書の書き方をレビューしてもらいましょう。
また、エージェントの目で自分の得意分野を見てもらうのも重要です。自分では気が付かない有用な能力を見つけてくれるかもしれません。
転職だけでなく、会社生活を向上させるのにも役に立つかもしれません。
知人や退職した先輩にアピールしておく
知人や退職した先輩にアピールしておくのはとても重要です。
私が転職したのも、退職した先輩からの声掛けがあったからです。
中高年の一番良い転職先情報は「口コミ」です。
転職エージェントの非公開情報よりも何倍も良い就職口は口コミにしかありません。
どんなところに良い就職口が転がっているかわかりません。いろいろなところとできるだけ良い関係を作っておきたいですね。
決断は冷静かつ大胆に
ローリスクの時代は終わった!
子供の時に見たテレビのホームドラマでは、定年退職者は花束をもらって職場のみんなに送られて会社を去る、というものでした。
私も定年時はそうなるものと思ってましたが、現実は誰にも送られることもなく、ひっそりと個人の荷物を小さな段ボールにまとめて、はいさようなら!という感じでした。
時代は変わったとはいえ、味気ないものでした。
もう会社が責任を取ってくれる時代は終わり、自分でリスクを取る時代になったのでしょう。
就職するときにこうなるとは、全く思ってもみませんでした。
決断したら前向きに取り組む
会社を辞める、残る、いずれにしろ、決断したのなら、それ以降は前向きに取り組みたいですね。
決断するときは感情に流されず、冷静に状況を判断していきたいものです。
決して割増退職金の額や、目先の損得だけで判断したら、その後に後悔することになりかねません。
まあ、結局は時の運、ということもありますし、なるようにしかならないのかも知れません。
私の時はどうだったかですか?
私の場合は割増退職金もなく勝手に転職したわけですが、自分としては100%満足ではないでけれど、結果オーライだとは思っています。
あのまま定年まで会社に残っていても、残りの会社生活は面白くはなかったのではないかと思います。
・三方良しを目指す
近江商人の経営哲学のひとつとして「三方よし」が広く知られています。
「商売において売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考え方です。
早期退職するしないにかかわらず、今の会社、転職先、そして自分(家族)、それぞれ満足できるようにしたいものですね。
まとめ
さて皆さん、いかがでしたでしょうかか?
「【早まるな!】早期退職して後悔しないために準備しておくべき5つのこととは?」をご紹介しました。これからリストラや早期退職などへの対応を検討する上での参考になったでしょうか。
それにしても、「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ!」というのも遠い昭和の物語になりました。
リストラの影に怯えるのではなく、積極的に自分のスキル向上を目指し、リストラは逆にチャンスととらえて割増退職金をもらって、より良いポジションへステップアップ、もしくは起業・独立を目指す。
いやはや、たいへんな時代になったものです。
いずれにしろ、早期退職して新しいチャレンジをするのか、ひとそれぞれ置かれた立場も、事情も違います。最善の選択をするだけです。
いずれにしろ、前向きに取り組んでいけば、よい結果につながるものと思います。
グッドラック!
では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。
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