・はじめに
PRESIDENT Online にショッキングな記事が載りました。
(該当の記事 2021/01/12)
「大量リストラが前倒しされる恐れ…3社に1社が「1年以内に雇用維持できなくなる」 」
(記事のリンク)
https://president.jp/articles/-/42280
大変な事態になったものです。
我々のように半分リタイヤした者ならまだしも、まだ定年が先だと思っている50代の方々は戦々恐々かも?
そこで今回は、リストラされないための対策を考えてみました。
リストラが増加する理由、現状
PRESIDENT Online の記事の概要は以下。
1月7日に発出された2度目の緊急事態宣言で、企業の大規模なリストラの発生が現実味を帯びてきた。
「失業対策の国の財源が枯渇しつつあり、業績低下の企業も体力をそがれた状況での再宣言。昨秋の調査で3社に1社が『1年以内に雇用維持できなくなる』と回答しており、リストラが前倒しされる恐れがある」とのこと。
企業は体力を消耗している
長引くコロナ禍で企業はかなり体力を消耗していいます。これからワクチンが行き渡っても、いつ消費が本格的に戻って来るのかが見えません。
政府の支援策もいつまで続くのか?ワクチンが行き渡ったら支援策も打ち切られることでしょう。
いずれにしろ、コロナが収まったら万々歳、という単純な構図にはなりにくそうです。
コロナ禍でリストラは加速するか?
コロナ禍により、リモートワークが定着しました。働き方が変わることで、適応が早い人、なかなか適応できない人、それぞれでしょう。
はからずも、このリモートワークで、個々人の実力が白日の下にさらされたことは確かです。
安直な経営陣はパフォーマンスの芳しくない人をどうにかしたいと思うのは自然の成り行きでしょう。
リストラの現実
元の私の会社では何回もリストラがありました。私も50代後半の部下を辞めさせたことがあります。そのときは自社の企業年金が有利なうちに辞めるのが得であることを強調し、素直に辞めてくれたのでラッキーでした(その後、企業年金は改悪された)。
他の部署では、成績の悪いシニア社員が辞める辞めないで大揉めして、大変だったようです。
リストラでは辞めるほうも辞めさせるほうも精神的に辛い思いをする場合があります。
その後は割増退職金などを釣り上げて、募集をするなど、手を変え品を変え定期的にやっていました。
辞めるは地獄か?
私の感覚では、リストラで辞めるというのは、それほど精神的なショックはないと思っています。
もちろん、指名解雇はつらいと思いますが、よっぽどのことが無い限りそこまで行きません。
・通常の辞めさせ方
通常、上司は”やめて欲しい人リスト”を持っていますが、面談等を通じで、割増退職金など、今やめると有利な条件を出して、やんわり自主退職を促します。
決してリストラ部屋に呼び出して、複数人で恫喝するわけではありません。通常の業績評価などの機会に、評価や今後の仕事も含めて、紳士的に話し合いをするわけです。
ポイントは、”会社を辞めてくれ”とは直接言わないこと。”今やめると有利だよ!”ということを強調するわけです。もちろん評価自体は悪いんですけど。
重要なことは対象者の「メンツを保つ」ということでしょうか。
対象者の方でも、リストラかと感じはしますが、「割増退職金」が高額だから退職する、と同僚や家族にも言い訳ができます。
元の会社でも、結果として大金の割増金をもらって辞めた人間は相当数にのぼりました。
他社様では、オープンに早期退職の募集を掛けたりしますので、これも精神的にそれほど辛いわけではないと思います。
もちろん、長年勤めた会社を去るには苦渋の決断があるにしても、非人間的な扱いをされる訳ではないので。
ただこの場合も、募集人員に達しない場合は、個別に退職勧奨の呼出しがあるかもしれませんね。
・辞めた後の問題
問題は1点だけでしょう。
このような割増退職金のリストラは突然アナウンスされるので、辞めた後のことをまだ考えていない、ということです。
そういう意味で、常日頃に辞めた後の働き口のコネをつけておくとか、そのような話があったらすぐに転職活動を開始するか、といった行動が必要かと思います。
私の場合は、リストラに関係なく、勝手に辞めてマニラに行きました。割増退職金があるタイミングで辞めたかったなぁ、と少し後悔しています。
残るも地獄か?
リストラ対象リストに載っているにもかかわらず、退職勧奨を受けなかった場合は、「地獄」とはいいませんが、相当不利な状況になることを覚悟したほうがよいと思います。
・優しい退職勧奨を断るとどうなるか?
業績評価は最低です。
もちろん、リストラ対象者なので、もともとの評価が悪いのですから当たり前です。
評価が悪い場合、最悪給与が減る場合があります。もちろん賞与査定も最悪です。場合によっては業績改善プログラムをやらされて、毎月改善策のレポートとか書かされる可能性もあります。はっきり言って、会社側の嫌がらせです。
たぶん、このような状況が精神的に非常につらいのではないかと思います。恫喝とかはもちろんありませんが、悔しくもあり恥ずかしくもあり、耐えるための精神力が必要かもしれません。
・どう対応すべきか
まずは、転職や自分の事業を考えるべきでしょう。
会社はもう「あなたは不要です」と言っているので、これから先挽回するチャンスはほぼありません。
次回の割増退職金の話の時に、乗るべきでしょう。会社側も次の機会にやめさせようとして、嫌がらせをしています。
そのため、会社からの嫌がらせが始まったら、即刻、転職エージェントに相談して、転職先を探し始めるべきです。このほうが精神的にも楽になります。
会社側が、自分の転職先を探す時間を与えていると考えたほうがよいでしょう。会社はあなたの業務改善などに期待などしていません。
リストラ対象にならないためには
それでは、リストラが始まった場合にどのような社員がリストラ対象リストに載るのかを見てみましょう。
リストラ対象者の特徴
リストラ対象の特徴は以下の5つに集約できると思います。
・高年齢・高給与であること
まずどこの会社でも年齢で対象を切ります。
昔は45歳でしたが、最近は40歳以上をリストラ対象とすることが多く、自分は大丈夫と思っている場合ではありません。
その中でも、仕事内容・責任に対して給与が高い場合は、リストラ対象リストに載る確率は高いと言えます。
・勤怠が悪い
勤怠が悪いと辞めさせる口実としては、非常に良い理由だと言われています。誰が見ても正当な理由になりえるからです。
つまり、遅刻や無断欠勤など、リストラのフラグが立ちそうなことはしないようにすべきです。
・出世が遅れている(役職をはずれた)
出世が遅れているといることは、会社として評価していないことです。
つまり、既に会社として必要性が薄いというフラグが立っている、ということです。
これはなかなかすぐに挽回できることではないので、ジタバタしても仕方ないかも知れません。
また、役職定年前に役職から外された場合も、危ないかもしれません。
副業や転職活動を始めるのがよいかもしれません。
・上司や同僚と仲が悪い
上司や同僚と折り合いが悪く、浮いている場合も危ないといえます。
仕事をうまく遂行するためのコミュニケーションに難があると、仕事自体の成果も上がりにくくなります。ましてや、部署内で煙たがれていると、リストラ対象としては誰もが納得してしまいます。
・おとなしい
リストラする側も人間です。やりやすい人をターゲットにするのはやむを得ないことです。
話し合いのたびに激怒されていたら、リストラする側でも嫌になってきます。
できれば、はいはいと素直に納得しそうな人を対象にしたいと思います。
リストラ対象にならないためには
以下の「リストラ対象者の特徴」を再度見てみましょう。
・高年齢・高給与であること
・勤怠が悪い
・出世が遅れている(役職をはずれた)
・上司や同僚と仲が悪い
・おとなしい
これらをよく見ると、リストラ対象リストに載ってしまってから挽回することは困難です。
つまり、リストラ対象者リストに載る前に、上記5点の改善を図ることです。
ただ、年齢や出世は今からでは如何ともしがたいので、その他の3点について改善することが重要でしょう。
・勤怠を改善する
・上司や同僚とのコミュニケーション改善する
・何事も自分の意見ははっきり言うようにする
ただ、どこまでできるか難しい面があります。
まとめ
さて皆さん、いかがでしたか?
「【50代必見!】リストラにならないための方策とは?」をご紹介しました。これからリストラに合わないための参考になったでしょうか。
まずは、リストラ対象者の特徴をよく考え、リストラ対象にならないような行動をとることが必要かと。
また逆の考えとして、次の就職先を確保する、副業などのビジネスを始めるなど、いつでもリストラはウェルカム状態にしておき、割増退職金が来たら、パクッといただいちゃう、というしたたかな戦略もアリだと思います。
いずれにしろ、終身雇用を当てにして、のほほんと「窓際生活」をエンジョイすることは難しいことを認識したいですね。
なかなか厳しい世の中になったものです。
では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。
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