・お悩み
年金が少なく、これからの生活が不安だ。
貯金自体はかなりあるのだが、この低金利のため、利息はスズメの涙。少しずつ貯金を取り崩さざるを得ない状況が続いている。預金通帳を見るたびに貯金が減っていくのは心臓に悪い。どうしたらいいのだろうか?
お悩みはごもっともです。
年金が少なく、預金を取り崩さないといけないのは辛いですよね。
そこで、今からでもご自分の資産を見直して、不労所得を得られるための取り組みをしてみませんか?もちろん、老後にリスク資産を持たなというのは鉄則です。
しかし、それは程度問題であり、許容できるリスクを負って、収益を得られれば良いという考えもできます。
少し不労所得につして考えてみませんか?
不労所得と勤労所得
不労所得とは、自分自身が労働することなく得られる所得のことです。
一般に、何らかの権利や状態を維持・管理すれば継続して得られる収入源という意味で用いられることが多いです。
対して、労働の直接対価として得る所得を勤労所得といいます。会社員の給与などは勤労所得です。
こう見ると、不労所得はなんていいんだろう、と思いがちですが、実は大変なんです。現実的にはそのほとんどは不労所得を得る状態になるには、相応の労働や投資が必要となります。
不労所得としては以下のものがあります。
・労働や投資が不要なもの(※)
年金・恩給
子ども手当・児童手当
雇用保険・失業保険
各種補償金
定額給付金
※厳密には掛金納付、税金等で直接・間接的金銭的負担あり
・直接的に労働や投資が必要なもの
預金の利息、貯金の利子
株式の配当
債券(国債、社債など)の利子
先物や外国為替証拠金取引の売買益
不動産経営(家賃収入、など)
生命保険の給付金
宝くじの当選金
公営ギャンブルの当選金
(競馬、競輪、競艇、オートレース)
著作権使用料(印税)
不労所得というものがどうのようなものかおわかりいただけましたでしょうか?
あなたの年金や預金の利息はモチロン「不労所得」ですね。
不労所得を得るのはなぜ難しいのか?
不労所得を得るには
働かなくても得られる不労所得は非常に魅力的ですが、周りには不労所得だけで優雅に暮らしている人はあまり見かけません。これは何故でしょうか?
不労所得の場合、働かないといっても、全く何にもせずにお金が勝手に入ってくるという甘い話はありません。
さきほど述べました通り、不労所得を得る状態になるまでに投資や労働が必要になります。そして、お金を稼ぐ仕組みを構築できれば、労働しなくてもお金が入ってくるようになるのです。
例えば、ラッキーにも好立地の土地が相続で貰えたとします。でもこれだけでは何の収入にもなりません。
整地して、駐車場の設備を導入し貸し出すことで駐車場としての収入が得られます。駐車場はちょっとした管理だけすれば済みます。これはまさに不労所得ですね。
不労所得の難しさ
不労所得を得るための投資や仕組み作りや準備にかけた時間が、そのまま収益として得られるわけではありません。
例えば、先の駐車場で、整地・設備という仕組み作りに500万円かけて、月に1万円しか収益を上げられなけば割に合いません。
逆に、この仕組みが月に50万円の収益を挙げれば、まさに濡れ手に粟状態になります。
つまり、少ない投資や労働で大きく稼げる可能性もあるし、多額の投資や労働をかけても少ししか稼げない可能性もあるのが不労所得です。
不労所得を考える場合は、自分のおかれた前提条件(不動産や自己資金、など)と、稼げる金額と稼げない場合のリスクの両方を考慮する必要があります。
そんなに簡単に稼げないから不労所得なんですね。
現実的な不労所得を得る方法とは?
ここでは、現実的な「不労所得」について考えてみます。
不労所得には、有価証券や不動産等の権利自体を売買しその売買差益を指す場合もありますが、これは仕組みにより収益を挙げる方法ではないので、現実的な方法として以下の4つの種類を考えてみました。ギャンブル系は論外です。
※株や土地の売買で売却益を上げるのは投機です。
不動産投資(家賃収入)
不労所得の王道。長期的に安定した収益を得たい場合の投資方法です。シニアといえど、これからの長い老後を考えたら、検討に値する場合もあるかと思います。
不動産投資と聞くと、不動産を購入するための高額な初期費用が必要だと思うかもしれませんが、実際は銀行からの借り入れで購入するのが一般的です。毎月のローンの支払を月々の家賃で返済する形になります。
・メリット
・長期で安定した収入が見込める
・ローンの返済後はまるまる収入となる
・デメリット
・多額の初期費用が必要(通常ローン)
・ローンの金利上昇で返済額が増える
・入居者が決まらず収入が得られないリスク
・評価ポイント:△
一般的なシニアが新たに賃貸用物件を購入するのは現実的ではありません。
対象シニアは、①潤沢な資金がある、②物件用の不動産を持っている、のいずれかで、節税も含めて投資を検討される方向けでしょう。
物件に対する知識も必要なため、初心者の方は、不動産投資会社が開催するセミナーなどに参加して情報を得るのが一般的です。
手持ち資産の有効活用
手持ち資産の有効活用をして不労所得を得るパターン。土地持ちの家系の人がよくやる駐車場、自動販売機の設置、太陽光発電、トランクルーム、などが一般的でしょう。
最近は、シェアリングビジネスの普及で、カーシェアリング、自転車シェアリングのステーション提供なども考えられます。
・メリット
・賃貸物件購入と違って、土地などは別用途への転用が容易。将来的には自宅建設を考えているが、当面は駐車場とするなど、柔軟性がある。他の活用でも契約年数を区切れば、将来計画は容易でしょう。
・自分であまり仕組みを考える必要はない。
※管理会社が提案をしてくる場合が多く、ゼロからの検討はあまりしません。
・デメリット
・手持ちの資産がないとできない。
・手持ち資産が活用できる優位性がないと成立しない。例えば、人通りが多い場所、一定の広さがある、など。
・管理会社委託の場合、収益はそれほど望めない
・評価のポイント:△
・手持ち資産があれば、とても有効な手段。
・次世代への資産継承も合わせて考えれるので、遊休資産を持っている場合は早めに検討したい。
・収益という観点ではあまり高望みはできないかも
配当金収入
リスクをあまりとらずに不労所得を得る王道といえるでしょう。大枠の種類としては、銀行預金、債権(国債・社債)、投資信託、株式等の配当になります。
・銀行預金
最近は低金利のため銀行預金(定期預金など)の金利はスズメの涙。投資対象にはなりません。
銀行預金はお金の流動性を確保するためのものと割り切る必要があります。ただし、預金保護される1行1,000万円以下が基本です。
・債権(国債・社債)
個人向け国債は金利が0.05%(最低保証)と銀行預金よりはマシですが、儲けるための投資にはなりません。あくまでも、安全資産として保有するためのものと割り切ることが重要です。
社債は一般的に国債より利回りは良いですが、投資対象としては一般的に低い金利で、リスクもあるので中途半端ですね。
・投資信託
投資信託とは、ファンドマネージャーと呼ばれる資金運用の専門家が株式や債券に分散投資して収益を得るものです。株式や債券の組合せによりいろいろな商品があります。
購入する商品によっては高い配当を得られる場合もあります。ただ、損失のリスクがあること、手数料を取られることの考慮が必要です。
・株式投資
株式投資は株式市場に上場している個別株に投資するものです。最近は売買の単位も小さくなる傾向があり、取引がし易くなっています。
預金や国債より高い配当利回りが期待できます。株主優待がある会社もあります。
長期保有が目的なので第一義ではありませんが、値上がり益も期待できます。ただ、株価下落や倒産のリスクもあります。
結局のところ、安全資産としては銀行預金と国債。投資として不労所得を得るための投資であれば、投資信託、株式投資という構図になります。
・メリット(投信、株式)
・預金や国債より高い配当利回り、値上がり益が期待できる。
・多種の銘柄(含む外国)が選べる。
・インデックス投資など長期的にリスクが少なめの商品がある(投信)。
N・ISAを使えば配当に税金がかからない。
・デメリット(投信、株式)
・値下がり、配当減のリスクがある。
・投信は手数料が割高の場合がある
・株式は倒産のリスクがある。
・評価ポイント:〇
長期投資で高配当を狙ということであれば、株式投資、投資信託はありだと思います。
組み方によれば年利数パーセントの配当を得ることが可能です。
たた、リスク商品なので、投資金額をリスクの取れる金額内にとどめることが肝心です。
欲に駆られて、全額投資は絶対止めましょう。
ブログ、動画配信(YouTubeなど)
自分のブログに広告を掲載したり、Youtubeなどの動画配信サイトで動画に広告を掲載したりして広告収入を得るという方法です。
ブログや動画配信などは閲覧数が増大すれば、多額の広告料を手にすることもできます。しかし、配信内容に魅力がないと収益は全く上がりません。そのため、制作に時間をかける、毎日継続してコンテンツを作り続けるなどの忍耐力が必要です。
・メリット
・初期費用をかけずに始められる。
・魅力的なコンテンツが充実すれば勝手に収益があがる
・お金だけではない充実感が得られる
・デメリット
・収益化までかなりの時間・労力を要する
・コンテンツを長期・継続的に発信する努力が必要
・発信のためのスキルや新たな知識が必要
・評価ポイント:〇
初期投資がほとんど不要というのは大きいです。
また、いったん収益化できれば、継続的に収益があがるのも魅力です。
ただ、収益化まで長期間の労働が必要なため、それに耐えれるかが大きな課題です。結局全然収益化できず挫折、というのもよく聞く話です。
不労所得を考える場合の注意点
1.初期投資、初期労働が必要である
不労所得を得るには、その仕組み作るための初期投資と労働が必要です。
何もせずに不労所得が得られるようにはなりません。
2.収益が想定どおりに上がらない場合がある
不労所得を得る仕組み作っても、想定通りに収益が上がるとは限りません。運営するなかで試行錯誤をして初めて収益があがってくる場合も少なくありません。
逆に、資産を減らしてしまうリスクもあるので、しっかりリスク管理をする必要があります。
3.収益化できるまでに長期間かかる場合がある
特にブログや動画編集などは、すぐに収益化できることはまずありません。
少なくとも半年くらいは収益が上がらないことを覚悟して、作業に取り組む必要があります。
4.詐欺、ギャンブルやマルチ商法には関わらない
(MLM:multi-level marketing)
簡単に儲かりますよ、みたいなお誘いが巷には溢れています。決して相手にしないようにしましょう。
まとめ
さて皆さん、いかがでしたか?
「老後を豊に暮らすための不労所得とは?」をご紹介しました。これから不良所得を考える上での参考になったでしょうか。
不労所得を考えるまえに、まず生活スタイルを見直してみませんか?
無駄なことにお金を使っていませんか?知恵を働かす、知識を得ることで無駄なお金をセーブできませんか?これが一番てってり早いお金の悩みを解消する手立てです。
でも、もし余裕の資産や遊休資産をお持ちだったり、少しの期間ブログや動画制作にコミットする気概があれば、不労所得について考えてもよいかもしれません。
もう我々は若くはないので、くれぐれもリスクとることには慎重にご対応ください。
最後に、資産構築に関する記事のリンクを掲示して終わりにしたいと思います。ご参考になれば幸いです・
【内部リンク】【難問?】定年後の株式投資はアリか?ナシか? へのリンクはこちら
では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。
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