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定年後はベンチャー企業で働いてみたいと考えている方
定年後はベンチャー企業で働きたいと思いませんか?
ベンチャー企業というと若い人たちばかりで、年寄りなんか要らない、と考えるかもしれません。でも、ベンチャーは極端な人材不足の会社が多いものです(資金不足というところもありますが)。我々シニアの長年培ったスキルが役立つところが結構あるのです。
定年後、面白いことをやりたかったらベンチャーの仕事をすることかもしれません。
まずは当たって砕けろ、というところでしょうか。
定年後なぜベンチャー企業なのか?
普通は定年後にベンチャー企業で働くなんて、あまり考えないかも知れません。
私はたまたま、定年?前後に4社のベンチャー企業で働くことができました。もちろん全てIT系なのですが、各社ともそれぞれ特徴があり、非常に新鮮で良い体験をしたと思っています。
面白い! 今までと違った世界
大企業出身の人間がベンチャー企業で働くと結構面喰います。
もちろん、人が少ない、仕事の規模が小さい、スピードががあるなど、ベンチャー企業に特有の特徴はあるのですが、一番驚いたのは、その「いい加減さ」でした。
その「いい加減さ」には良い意味、悪い意味があります。
良い意味としては、「いい加減さ」というある意味完璧を目指さないで、リスクを取るということです。品質でも100点の仕事をしていては時間もお金もかかります。80点の成果物で提出してあとは現場でマネージという感じでしょうか。
悪い意味としての「いい加減さ」では、内部レビュープロセス自体がなく、レビューもせずに顧客に提出してしまい大混乱、などなど。これは呆れましたが。
私の少ない体験では偏りが当然あり、たぶんベンチャーといってもいろいろだと思います。
実際に今まで経験してきていないベンチャー企業の状況を見るにつけ、たいへん興味深いものがあるのは事実です。
スキルの補完が出来る可能性がある
ベンチャー企業に年寄りが不要かというと、実はそうでもないんです。もちろん持っているスキルにもよると思いますが。
長年大企業などで経験してきた特定のスキルが、ベンチャーで生かせるということも良くある話です。
私の場合でも、本業でやっていた業務分析、品質管理、若手教育などのスキルが求められてベンチャー企業で働くことができました。
私のコアスキルとは少しずれていたのですが、大企業で経験していたサブスキルのようなものでも、ベンチャーでは利用価値があるということです。
何が求められるか、実際に話を聞いてみないとわからにものです。柔軟に考えてこちらから提案する姿勢が需要だと思います。
本当は自分で起業(ベンチャー)するのがベスト!
本当はベンチャー企業などで働くより、自分で起業することが一番面白いのではないかと思っています。
ベンチャー企業で働いたって、所詮は脇役。絶対に主役にはなれません。もといた会社でどこまで面白いことができたかわかりませんが、本当に自分のやりたいことができたでしょうか?本当は社長になりたかったのでは?
起業すれば社長にだってなれるんです。もし個人的に進めている事業が軌道に乗ってきたら、社長一人の会社組織にしてもいいんじゃないでしょうか?
やりたい事業さえ決まっていれば、まずは会社を作ってもよいかもしれません。箱ができれば、中身は後からついてくる、なんてことはよく言われることです。
合同会社であれば、3年間維持する最低限の費用は30万円程度と言われています。
30万円で3年間は会社の社長になれるのなら、やってみる価値があると思いませんか?
ベンチャー企業での働き方
ベンチャー企業での働き方は、業務委託で働くことがベストでしょう。
公認会計士や税理士のベテランであるとか、仕事のコネをたくさん持っているとか、有益な特別の技術を持っているとかない限り、ベンチャー企業で定年後の人を常時雇用することはまずありません。雇う余裕も無いし、雇うなら馬力のある若手優先でしょう。
我々定年退職者としては、特定のスキルを業務委託で売る、という方法が一番合っています。
ベンチャーとしては、足らないスキルを一定期間だけ買いたいというニーズが必ずあります。ここにうまくフィットすれば、業務委託で仕事を獲得するチャンスがあります。
最初は業務委託で働いても、もしそのベンチャー企業とウマが合えば、長期的な関係になっていくことも可能です。そういうところはベンチャー企業の良いところで、柔軟に対応してくれます。逆に大企業系の企業だとその辺はドライかもしれません。
面白いのは独立系ベンチャーですね。
ベンチャー企業で働くキッカケの作り方
それでは、ベンチャー企業で働くキッカケはどのように掴んだらよいのでしょうか。
紹介・口コミ
一番確実な方法が、知人の紹介や口コミでしょう。
私も2社は、知人の正式な紹介と口コミでの応募でした。
正式な紹介ですと、紹介者はある程度フィットすることを想定して紹介するわけなので、成功率は高いです。また、紹介されたほうでも紹介者の顔に泥を塗るわけにはいかないので真面目に対応するでしょう。
「こんな人を探しているらいしいよ」などという口コミですと、もう少し気楽に応募できるかもしれません。
私の場合は知り合いから話を聞いて、相手の担当者に直接メールして面談をセットしました。
紹介・口コミはタイミングもありますので、いつもあるわけではないですね。
就職情報サイトの募集に無理やり応募する
私のあと2件は、就職情報サイトに出ていた募集に無理やり応募して獲得したものです。
就職情報サイトでは年齢制限などを掲げているものがありますが、募集スキルにマッチしていると思えばお構いなしに応募すれば良いのです。
私の場合、募集職種は正社員でしたが、なかなか応募は少ないだろうな、という職種でした。案の定、応募してみたら業務委託で話をいただき、正式に契約できたということです。
正社員が見つかるまで、という期限付きになることが多いですが、その間に実力を認められれば長期的に仕事ができるということにもなります。
ポイントは、大企業系のベンチャーは柔軟な採用ができないのでダメです。その点、独立系ベンチャーは考え方が柔軟で狙い目です。
学会や各種セミナー、交流会など
よく聞く話としては、学会やセミナー、各種の技術交流会などで知り合いになって、仕事に誘われる、というものです。
仕事を獲得するパターンはいろいろあるようですが、まずは知り合いを作る、自分を知ってもらう、ということからでしょうか。
気を付けないといけないのは、各種交流会などは情報商材販売や高額サロンへの勧誘、はてはMLMなどもあったりするようなので、しっかりした見極めが必要なようです。
ブログやツイッターでマーケティングする
最近よく聞くのが、ブログやツイッター経由で仕事を獲得する方法です。いわゆるインバウンド・マーケティングというものでしょうか。
SNS初心者の私はまだ試行中ですが、今後はこちらで営業活動を展開していきたいと思っています。
ベンチャー企業の人達はSNSなどはよく利用しているので、うまくハマれば簡単にマッチングできることになります。
しっかり準備はしておく
ベンチャー企業で働くチャンスはいろいろあると思いますが、気を付けたいのは、そのような話が来た時にすぐに対応できるよう常に準備しておくことです。
チャンスは突然来ることが多いので、準備怠るべからずです。
履歴書・業務経歴書
まず最低限必要なのは、自分の履歴書・業務経歴書です。
こればビジネスマンとしては最低限のマナーでしょう。
また、就職情報サイトに応募するためにもきちんとしたものは持っておくべきです。
あと注意すべき点は、履歴書・業務経歴書は常に最新にアップデートしておくことです。慌てて提出したら、日付が昨年になってた、なんてないようにしたいですね。
また、履歴書・業務経歴書の書き方については、就職エージェントに一度見てもらうことをお勧めします。以下の記事も参考にしてください。
プレゼン資料(何ができるか)
まずは、自分の売り込みのためのプレゼン資料を用意しておくべきでしょう。
何か話があった時に、自分はこのようなスキルがあって、こういうサービスを提供できます、ということを纏めたパワーポイント7~8枚の資料を用意しておきましょう。
まずはこの資料でアピールすると、脈のある会社であればこういうところのスキルが欲しいとか、こういうことで困ってるのだけれどいい案があるか、ということを聞いてきます。
そうすると次は、その会社に合った提案をするわけです。
そこで必要になるのが、カスタマイズ用の提案書雛形と実際の提案書作成です。
売れるスキルの元ネタ
最後は、自分のアピールしたスキルの元ネタはしっかり準備しておきましょう。
これらの元ネタ(資料やツール類)は横展開できるので、あらかじめ準備しておくと重宝します。というか、準備しておかないとある意味アウトです。
仕事が決まってから、資料を一から作っていたら生産性が悪いですし、非常に大変になります。
コンサルと同じで、元ネタがあってそれを顧客ごとに少しずつカスタマイズして、小出しにしながら使っていくのがベストです。品質を確保しながらある意味手抜きをする、という感じです。そうしないと自分が死にますし、顧客に満足してもらう品質も担保できません。
あとは、アドリブでどうもっていくかでしょうか。そこは何十年もサラリーマンをしてきた腕の見せ所です。
いかようにも料理できることでしょう。
まとめ
さて皆さん、いかがでしたか?
「【なるほど!】定年後、ベンチャー企業で働く方法とは?」をご紹介しました。これから新しい仕事を見つける上での参考になったでしょうか。
定年にはなったけど、まだまだやり切った感がない、隠居するにはまだ早いとお考えの御仁、ここはひとつダメモトでもベンチャー企業を覗いてみませんか?
今まで働いていたコテコテの典型的な日本企業とは全く違った経験ができること請け合いです。また、ベンチャー企業に応募してダメであっても、別に失うものは何もありません。
いずれにしろ、何事にも積極的に取り組んでいけば、きっと面白い経験ができるでしょう。
くれぐれもブラック・ベンチャーだけには当たらないように気を付けましょう。
では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。
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