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プログラミングを勉強するのに、プログラミングスクールに行こうかどうか悩んでいる人
最近、定年後の仕事・副業には「プログラミング」が最適です!などという、安直な記事が目につきます。最後はお決まりのプログラミングスクール紹介です。
ITに長くかかわってきた人間としてこんないい加減な記事を見るとちょっと困惑します。今はIT人材不足だ!などと煽るだけ煽って、プログラミングスクールに行けばすぐにでも稼げるように受けとれる書き方をしており、まさに情報弱者を狙った困りもの記事です。
いくら人材不足とは言え、プログラミングスクールに通っただけですぐに稼げるようになるのでしょうか?
プログラミングスクールをどのように利用したら少しでも稼げる方向に踏み出せるのかちょっと考えみましょう。
プログラミングの勉強自体はお勧めします
定年後にプログラミングを勉強するのはお勧めします。
年を重ねてからでも新しいことにチャレンジすることは素晴らしいことですし、脳の活性化にも良いことだと思います。
ただ、IT未経験者が定年後にプログラミングで稼ごう、というのはちょっと甘いのではないでしょうか?
実務経験のない高齢者がプログラミングをゼロから学んでで稼ぐというのはとても大変なことです。60歳過ぎのおっさんがプログラミングスクールに通ったくらいですぐに稼げたら今のIT技術者不足なんてあり得ません。ちょっと考えたらすぐに分かることなんですけどね。
とはいうものの、定年後プログラミングにチャレンジして、あわよくば副業として稼ぎたいと考える方もいらっしゃるでしょうし、やり方によっては可能だと思います(大変だと思いますが)。
そこで、定年退職者が副業にすることを見据えてプログラミングスクールに通う場合、どのように対応したら良いか考えてみました。
そもそも、プログラミングとWebサイト制作の違いを知ってますか?
まずは、プログラミングをしたいのか、Webサイト制作をしたいのか、はっきりさせる必要があります。
これらを区別せずにプログラミングとして扱っている記事が多いため混同しがちですが、これらは別ものです。使う技術も違ってきますし、仕事のスタイル、成果物も違います。
IT未経験者でこれから副業で稼ぎたいというお考えであれば、Webサイト制作を選ぶべきでしょう。(もちろん、プログラミングでも良いですが)
なぜなら、本格的なプログラミング(例えば、Webアプリケーション)で稼げるようになるためには、プログラミング言語以外にも学ぶことがたくさんあり、また通常はそれなりの実務経験が必要だからです。
プログラミング(Webアプリケーション開発など)とWebサイト制作の違いとは以下の記事を参考にご確認ください。


プログラミングスクールとはすぐに契約するな
ご自分のやりたいことが決まっても、すぐにプログラミングスクールと契約するのは拙速です。
プログラミングスクールで教えるのは基本的な技術だけ
プログラミングスクールで教えるのは基本的な技術だけです。実際に稼げるためには、もと広い知識が必要になります。また、ちょっとしたテクニック類や知らないことを調査できるスキルなどども必要になるでしょう。
実際、そんな細かいところまでプログラミングスクールで教えることは不可能です。ですから、実務ではプログラミングスクール教わったこと以外のスキルをどう補強するかを考えるべきです。
例えば、Webサイト制作は技術的にはそれほどでもないが、技術以外のデザインやマーケティング関係スキルなども必要になってきます。
つまり、卒業後にどのようにスキルを増強していくかの道筋をつけておく必要があります。
プログラミングスクールに行けばすぐに稼げるのか?
さきほど申し上げました通り、未経験の定年退職者がプログラミングスクールに行ったからといってすぐに稼げるようになることは稀です(もちろん例外はあるでしょうけど)。
まず、スクール卒業後の稼ぐイメージはありますか?
IT業界未経験の定年退職者がIT企業に再就職するのは至難の業です。再就職できなければ自分で仕事を取って稼ぐしかありません。フリーランスで仕事をするということは、サラリーマンのように会社に行けば給料がもらえるわけではないのです。仕事を獲得し、受けた仕事の作業をし、成果物を納品して初めてお金が貰えるのです。
この辺のプロセスをきちんと理解していないと、スクールには行ったけど、その後どうしたら良いかわからない、ということになりかねません。
シニアはスクールの転職保障も当然使えない
スクールによっては、IT企業への転職保障や転職支援をやっているところもあります。
でも当然ながら年齢制限がありシニアが対象になるわけがありません。そういう意味で自分で能動的に稼ぐ必要があります。
(例)
*テックアカデミーのエンジニア転職保障
対象は東京のIT企業に転職可能な20歳以上32歳以下
実際はこんなものなのです。
ビジネスのイメージを持たなければ稼げない
結局、定年後にプログラミングスクールに通っても、プログラミング、またはWebサイト制作の基礎だけは学んだだけで、放り出されるわけです。
そのとき、自分のスキルで仕事を取れる自信はあるでしょうか?また、どうのように仕事を獲得して、仕事をすればよいか理解しているでしょうか?
つまり、スクールに行くならせめてこれらのことを自分の中でシミュレーションできておくことが必要です。
例えば、クラウドソーシングで仕事を取って稼ぎたいのであれば、「クラウドワークス」や「ランサーズ」どのような仕事を取るのか、などのビジネスイメージを持っていないと、仕事が始められません。
※若い人の中には、馬力で突破する人もいるようですけど。
まずは、プログラミングスクールの無料体験の準備をする
今まで見てきた通り、のほほんとプログラミングスクールに通ったら、稼げない初心者エンジニアが出来るだけです。
そこで、スクール選びで重要なのが、無料体験・無料相談を徹底活用することです。
無料体験でやるべきこと
無料体験で必ずやるべきことは以下の点です。
*自分が稼げるようになる具体策を作成する
つまり、スクールを卒業したらすぐに稼げるようになるために、スクールでは何をしてくれるのか、自分は何をしなければならないのかを具体的な作業として落とし込むことです。
無料体験では必ず担当者やメンターとの面談があるはずなので、そこできちんと相談し、そのスクールが自分に役に立つのかを見極めるべきです。
基礎技術だけであれば、時間をかければ独学でも出来ますし、どのスクールを選んでもあまり違いはないでしょう。スクールを利用するメリットは、どのように学習すれば稼げるようになるかのアドバイスをもらえ、かつ準備ができることです。
学習対象スキルの事前学習をする
まずはプログラミングまたは、Webサイト制作に必要なスキルをざっとでも良いので、プロゲートやドットインストールなど(無料)学習サイトで勉強しておきましょう。(有料部分は不要)
ここでの目的は2つ。
1つは、学習対象スキルを学ぶのに抵抗が無いことの確認です。IT系の学習には合う・合わないが明確にあります。まずは自分がITの学習に抵抗が無いことを確認しましょう。
2つ目は、事前調査やメンターとの会話ができるようにするためです。ある程度の知識がないと困りますので。
自分のビジネスの目標を決める
スクール卒業後の当面の目標を決めることが大事です。
例えば、Webサイト制作のスキルで、フリーランスとして月10万円稼ぎたい、という目標を立てたとします。
これを、現在の自分が達成するためにはどうするかを具体的に詰めます。クラウドソーシングで5万円の仕事を2つ受けるでも良いです。まずは目標を明確にすることです。
事業化までの具体策(案)を考える
卒業後のビジネス目標が決まったら、それを達成するための作業項目・作業ステップ(案)を作成します。
例えばWebサイト制作であれば、以下のようなものです。
(実際の作業項目は各自でご検討願います)
HTML/CSS,WordPress,Bootstrapの技術習得
・新規Webサイト制作の受注・作成ができる(5万円程度の案件)
・既存Webサイトの修正案件ができる
受注のためのポートフォリオの作成
・60歳代の未経験者が受注できるための方策検討要
→ここが大きなポイント。発注側のメリットはあるか?
Web集客のための技術、SEO、ほか
クラウドソーシングでの受注~納品までの演習
※顧客とのやりとりの重要ポイント、トラブル事例など
技術的不明点が発生した場合の調査方法
技術関連のコミュニティ、サロン、メンターについて
実際にご自分がスクールを卒業したらすぐに実践できるように、何が必要かを明確にしておきましょう。
卒業したらスクールは何もしてくれませんよ。
プログラミングスクールの無料体験を使い倒す
スクールを調査する準備ができたら、あとは実践です。
スクールを無料体験を予約する(最低3つ)
まずは、プログラミングスクールの無料体験を一気に予約しましょう。あまり間を置かずに3校くらい体験してみるのが良いでしょう。
プログラミングスクールの大手は以下のところです。このあたりから当たってみるのが良いかと思います。
もしよかったら以下の記事も参考にしてください。

無料体験を受講して評価する
まず無料体験、1校目を体験する。
1校目の復習・評価をする
分かったところ、分からなかったところ
技術だけではなく、ビジネスのことも聞く
プログラミングスクール1~3を繰り返す
疑問に思ったことはメールで問い合わせる
無料体験を受けているときにはでなかったが、後から冷静に考えると疑問が出てくることがあります。
そのときには躊躇せず、すぐにメールで問い合わせましょう。スクールも商売なので入学前であれば、速攻で返答をくれるでしょう。
ここである程度言質をとっておく、ということも必要でしょう。スクールも大量の生徒をこなしているので、ちょっとウルサイ奴がいる、くらいに思われていたほうが良いでしょう。
ポイントは、スクール卒業後に、ビジネスのイメージができるかどうかです。
契約するかを決める
自分に合うスクールの見極めができたら、そのスクールに申し込みをして、本格的な学習の開始です。
残り時間は少ないのですから、思い立ったら吉日、すぐに取り掛かりましょう。
見極めのポイントは、スクール卒業後に仕事ができるイメージができたかどうか。
あとは、勉強してビジネスをやり遂げる自分のマインドが大丈夫かどうかを確認しましょう。
まとめ
さて皆さん、いかがでしたか?
「【定年後のプログラミング学習】まずは、プログラミングスクールの無料体験を使い倒せ!」をご紹介しました。
これからプログラミングスクール入学を考える上での参考になったでしょうか。
プログラミング関連スキルでで収入を得たいと考えた場合、まずはプログラミングスクール卒業後のビジネスを行うイメージができるかどうかです。ただ漫然とプログラミングスクールに行っても稼ぐことは難しいと思います。
プログラミングスクールに通ってプログラミングやWebサイト構築の技術を習得するのは、時間を買うという意味で速く技術すを習得するための良い方法ではあります。
大金を払ってプログラミングスクールに通うのであれば、きちんとビジネスの見通しができるように準備したいものですね。
プログラミングスクールに関してはこちらの記事もありますのでご参考にしてください。

上記の記事は、本格的なプログラミングについて考察しています。Webサイト制作であれば、まだ定年後の副業で稼げる可能性は高いと思います(もちろんやり方に工夫は必要です。Webサイト制作の業界自体はレッドオーシャンに近い)。
では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。
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