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定年後の生活でなかなか節約がうまく行かない方
老後資金が2,000万円が必要などと、まことしやかに言われていますが、要は「収入>支出」の算式が守れれば、別に2,000万円もの貯金が必要ないことは明らかです。
定年後の家計は「収入>支出」の収支構造を作れるか、という一点につきます。たとえ収入が国の年金だけであっても、平均的な年金額程度であれば、生活を見直すことで達成するのは不可能ではありません。要はどれだけ節約して自分の年金額以内に納めることができるかということです。
平均年金額で生活する方法は以下の記事を参考にしてください。
では、具体的に守りと攻めの節約の仕方を見ていきましょう。
節約術には守りと攻めがある
従来の節約術も十分に有効だ。でも限界はある
最近はいろいろな節約術が世の中に出回っています。典型的な節約方法としては以下の生活費目を見直そうというものです。
・生命保険(ガン、積立保険、など)
・車の維持費
・光熱費(電気・ガス)
・新聞などのサブスクリプション費用、など
・住居費
これらの「鉄板」節約項目についてに詳細はこちらの記事を参考にしてください。
確かにこれらの費用を削減することはとても有効であり、かなり現実的な対応といえるでしょう。もしこれらの費用の見直しだけで済む家計であれば、それはラッキーと言えるのではないでしょうか。
しかし、最近の物価上昇や今後の年金額の削減などを考えれば、これらの費目だけでなくもっと踏み込んだ具体的な支出削減が必要がでてくるのが普通だと思われます。
要は目につくものだけでなく、もっと広い観点で大胆な節約をしていかないといけないのでは、ということです。
これからは大胆な守りと攻めの節約術が必要!
それでは、もっと広い観点で大胆な節約とはどのようなことでしょうか。それは、「守り」と「攻め」の節約術ということです。
・守りの節約術とは?
キーワードは「惰性を止める」。
守りの節約術とは、惰性でお金を垂れ流していたものをスパッと切って節約する、というものです。要は無駄使いの断捨離とも言えるでしょう。
我々は既に定年を迎えてはいるものの、現役時代から続く無駄なことやしがらみがまだたくさん身についています。ここらあたりで本当に必要なことと必要ないことをきちんと区分けし、必要ないものやどうでも良いことはスパッと止めることが必要でしょう。
・攻めの節約術とは?
キーワードは「愉しむ」。
節約するとはいっても、老い先短い老後人生は目いっぱい楽しみたいものです。しみったれたお金の使い方い方でわびしい老後を過ごすのは避けたいのが本音でしょう。
ここでいう「攻めの節約術」とは生活レベルを下げないで楽しく老後を過ごすための節約術です。
お金を使わず生活を愉しむ。結局のところ「愉しみ」は人それぞれですので、万人にぴったり当てはまることは難しいと思いますが、「愉しむ」節約術のヒントになればと考えます。
守りの節約術5選
それでは、まずは「守りの節約術」を見ていきましょう。
①車の保有を止める
車の維持費ではなく、ズバリ”車そのものの保有を止める”ということです。
都会であれば車を手放す、地方であれば今の大きめの車を手放して軽自動車などのコンパクトな車にする、ということです。
もう今さら車で見栄をはる年齢ではありません。車は持っているだけでお金のかかる金食い虫。交通の便の良い場所であれば車は手放すべきでしょう。
(地方であれば車が必需品になるので、できるだけ安くなるようにする)
車が必要な用事なんて何かありますか?車にずっと乗らないためバッテリーが上がってることは無いですか?
もう車が本当に必要なときはタクシーやレンタカーで十分でしょう。定期的に利用するならカーシェアリングでもいいじゃないでしょうか。
それより、健康のために出来るだけ歩く。移動は基本的に電車・バス。これが基本でしょう。
あと暫くすれば自動運転のタクシーも出てくることでしょうから、足腰立たなくなったら利用しましょう。
②惰性で金のかかる「付き合いxxx」を止める
典型的なのが、ゴルフ。
本当にゴルフが死ぬほど好きなら続けるのがよいでしょう。自分の価値観で重要なものはお金がかかっても続けるべきです。
でも、付き合いや惰性、他にやることがないから、という理由なら、この際スパッと止めてもよいのではないでしょうか。
ゴルフに行くだけでその都度何万円もするし、やれ新しいドライバーが欲しい、新しいパターが欲しい、など出費がどんどんかさみます。
また、こんな付き合いがいつまで続けられるかわかりません。持病や体調を崩す仲間が出れば、集まりずらくなるでしょう。
これからは、付き合いに左右されない、「ひとりでできる趣味」にも取り組んでは如何でしょうか。自分の時間が充実すること請け合いです。
③年賀状、お歳暮・お中元を止める
毎年年末の恒例行事、年賀状。これって本当に必要なのでしょうか?
送られてくる年賀状は、面白みのない印刷されたものか、孫の写真を自慢げに印刷しているものばかり。また、年賀状はやりとりするもののここ何十年一度も連絡してない人も多数いませんか?こんな年賀状をやり取る意味はあるのでしょうか。これって全くの無駄、いっそのこと断捨離しませんか?
今の時代、本当に付き合いのある人達とはSNSで常時やりとりしています。また、ただ面識ある人であればFacebookに登録いしていれば十分でしょう。重要なイベントは流れてくるし、本当に必要になったらメッセンジャー経由で連絡もとれますから。
もはや年賀状は過去の遺物、あまり意味のない無駄なものと言えるのではないでしょうか。
問題は年賀状の止め方。でも最近はやめ方の解説がWeb上に溢れています。一度検索してみてはいかがでしょうか。作戦としては以下の3種類くらいでしょうか。
1.年賀状を出さない作戦(自然消滅狙い)
2.寒中見舞いで年賀状卒業を伝える作戦
3.相手が年賀状を出す前にSNSやメールへの移行を提案する作戦
私の場合は海外移住の挨拶で「今後は年賀状は出せない」旨の文言を入れました。でも、送って来る人が結構いました(まだ送って来ているが無視)。年賀状を断捨離すると本当に気楽です。
同じ理由で、お歳暮/お中元をできれば止めたいものです。
④つまらない飲み会・外食を止める
これからの季節、なんだかんだで飲み会が増えます。まだ、お酒ってたくさん飲めますか?
私は最近とても弱くなってきました。また、お酒が飲めない人も最近は増えています(体質的、持病のため)。
こんな状況でそれなりのお金を払って「飲み会」をする必要があるのでしょうか。
惰性でやっている恒例の飲み会。。。
定年後は夕方の早い時間から飲み始めることが多いものです。一次会で終わればよいのですが、酒の勢いで2次会、下手をすれば年甲斐もなく風俗へ。。。
付き合いなら、昼間の食事会でよくないですか?コスパは良いですよ。
⑤バーゲンセールに行くのを止める、ネットショップでの衝動買いを止める
(ネットショップでのセールで衝動的なポチッ!を止める、など)
楽天スーパーセール ??
年始の福袋
宝くじ、などなど
バーゲンやネットのセールに乗せられて無駄な買物をまだしていませんか?
「安物買いの銭失い」。昔の人は良く言ったものです。 年老いた身、今さら欲しいものなんて本当にありますか?家の棚や押し入れをよく見てください。昔買った品物で溢れています。新しく買ったものをどこに置くのでしょうか?まずは棚や押し入れの断捨離からすべきでしょう。
結局、物欲などで心は満足できません。老い先短い身を考えれば、物より思い出。モノなんかあの世に持って行けませんので。
また、宝くじなど還元率が50%程度であることは良く知られています。自治体への寄付のつもりなら結構ですが、お金が欲しいのなら堅実に行きたいものです。
攻めの節約術5選
次は攻めの節約術についてみていきましょう。
⑥断捨離したものをメルカリなどで売って愉しむ
守りの節約でモノとコトの断捨離をしたなら、次は断捨離したモノをうまく活用して節約したいものです。
つまり、断捨離したものをそのまま捨てるのではなく、メルカリなどのネットショップで売ってみるのです。
不要物を売ることで以下のメリットが得られるでしょう。
・モノが売れる喜びが味わえる
・モノを売るために頭を使うのでボケない
・いくばくかの収入が得られるかも(あまり期待しない)
・あわよくば「せどり」の副業に発展するかも
なお、売りにくいものは業者に売るということもできます。例えば着物などは引取りに来てくれるものもあるようです。
また、貴金属を引取り業者に売るのは止めましょう。ボッタクリが横行しているようです。自分で持ち込む!これが基本のようです。
➆公共施設を使い倒して愉しむ
スポーツを楽しむのに、わざわざスポーツジムの会員になる必要はありません(お金に余裕があれば別だが)。公共のスポーツ施設がたくさんありますので使わない手はないでしょう。ジムやプールなどが手始めに良いかも知れません。
平日の使用料は激安。時間が自由な定年退職者の特典を生かして使い倒したいものです。
また、図書館などは老人のたまり場として評判はいまいちですが、専用の書斎と考えればとてもありがたい場所です。新聞専門の老人たちと一線を画せば、とても気持ちよく過ごせる場所と言えます。
最近は無料WiFiが当り前、書き物をするのであれば資料は揃っているし、平日の昼間は静かだし、使い倒さない手はありません。
街中のコワーキングスペースなどは安くて月に1~2万円程度かかることを考えればとてもありがたいことです。
仕事場としては、公共の図書館と安いカフェを併用すれば飽きずに続けられるでしょう。
定年ノマドの仕事の仕方はこちらの記事を参考にしてください。
⑧無料イベントを使い倒して(行き倒して)愉しむ
★各地の無料イベントを愉しむ
各地で無数の無料イベントが毎日開催されているのをご存知でしょうか。事前に調べて月に1~2回程度イベントを訪れてみるのもなかなか面白いものです。大きなショッピングモールなどには有名人が来る場合があり侮れません。
※私は、マニラのモールでAKB48をタダで見ました。
自分の興味のあるイベントに参加しない手はないでしょう(ほとんどが無料だし。。。)
例えば、東京の代々木公園では毎週各種イベントが開催されており、楽しいひと時を過ごすことができます。
★ラジオ体操を愉しむ
今でも全国各地でラジオ体操をやっているのをご存知でしょうか。そう、小学生の頃、夏休みに近所の子供がスタンプ帳を片手に集まって、朝からやったラジオ体操です。
私も日本に帰国中は朝6:30に近所の公園でラジオ体操をしています。冬などは最初寒いですが、体操をやっているうちにポカポカしてきて、一日を元気に過ごせます。
何より良いのは、一日のリズムができるということでしょう。
以下に全国のラジオ体操実施会場のサイトを載せておます。ご興味のある方はご近所にあるか検索してみてください。(これ以外にも実施しているところもあります)
※全国のラジオ体操実施会場
⑨SNSを使い倒して最新トレンドを愉しむ
SNSは究極の暇つぶしと言われます。
見て楽しむのも良し、フォロワーになるのも良し、そして自分で発信するのも良し。
手軽に出来てとても楽しめるのに無料。パチンコなんかでお金をスッてる場合じゃないですよ。
若い人達がSNSにハマるのも納得です。
確かに我々年配者にはどのように楽しむのか最初は難しい面もあるかもしれません。でもそんなのは慣れ。間違ったらどうしようという不安はありますが、どうせ誰も気にしないのでどうでもよいことです。
知らない人とゆるく繋がり(わずらわしさが無い)、最新の情報にいつでも触れることができ、場合によってはお金が稼げるかもしれません。
なにより、誰でも自分の得意なことを発信できるという面は見逃せません。
SNSの詳細はこちらの記事を参考にしてください。
⑩シニア割引を使い倒して愉しむ
60歳、65歳でシニア割引をしているところが多いことを知ってました?
折角なので体が動くうちに使い倒したいものです。
例えば、有名な美術館、博物館でシニア割引があります。以下はその一例です。
・国立西洋美術館(65歳以上無料)
・東京都立美術館(65歳以上無料: 毎月第3水曜日のシルバーデーのみ)
・東京都現代美術館(65歳以上は割引)
・すみだ北斎美術館(65歳以上は割引)
・東京都庭園美術館(65歳以上は割引)
また、鉄道、飛行機、遊園地などでシニア割引があることは有名です。調べてみればきりがないほど出てくるでしょう。
日本は高齢化社会で老人が溢れています。そして多くの老人が金を貯めこんでいるのは周知の事実。企業がその金目当てにあの手この手を繰り出してくるのは当然のことでしょう。そのあたりを巧く利用したいものです。
シニア割引の詳しい解説は以下の記事を参考にしてください。
(参考記事)
マネーの達人「60歳になったら「シニア割」を確認しないと損」
まとめ
さて皆さん、いかがでしたか?
「【これで老後は楽勝!】究極の守りと攻めの節約術はこれだ! (怒涛の節約術10選)」をご紹介しました。これからの節約生活を送る上での参考になったでしょうか。
節約はどうも後ろ向きなイメージがあって多少は腰が引けるかもしれませんが、見栄を捨てて節約を愉しめるようになれば、明るい節約人生が待っています。
ただ、無駄ではあっても価値観的に本当に自分に必要な「もの」・「こと」は好きなようにお金を使いたいものです。お金はあの世には持って行けないのですから。
いずれにしろ、能動的に取り組んでいけば、結果はついてくるものと思います。
グッドラック!
では、明るく、楽しく、前向きに、毎日をお過ごしください。
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